2012年1月24日火曜日

ソファに虫が湧いた!!

我が家のリビングに、3人掛け、2人掛け、1人掛けのソファが計3個置かれている。
引っ越してきた翌々日、その3人掛けソファの下に黒い粉が2,3箇所山盛りになっていた。
なんじゃ、これ??「ああ、これは虫がソファの中の木を食べて出た木粉ですよ、マダム。」
いやーん!!ソファに虫がいるの!?
「3ヶ月間、空き室になっていたから、虫が居ついたんですよ。」簡単に言うなあ、この人は。

それから毎朝起きると、料亭の玄関脇の山盛り塩のように黒い木粉の山が2,3箇所できていた。
メイドが、スプレー式殺虫剤を買ってきてソファをひっくり返して裏に張っている布地の間から撒き散らせば問題なし!、と言う。「今日は底の布地の汚れだけ、ほうきで拭っておくから。」金曜日午後2時過ぎにメイドは帰って行った。

夫が、ならばバイゴンだ!と言って買ってきたのが、「BAYGON Multi insect killer」という緑色の缶スプレー式殺虫剤だった。どこで製造されているか分からないが、メーカーはJonsonとある。キンシャサで殺虫剤の代名詞のようになっているBAYGON。

月曜日にメイドが来たら一緒にスプレーしてもらおう・・・なんて思っていた土曜日の朝、リビングに大量の昆虫の小さな羽が散らばっていた!黒い木粉も相変わらずてんこ盛りになっている。そして!!数ミリの茶色い幼虫が数匹床を這っているのを発見!!もうこげ茶色のソファ全体が虫に覆われているように思えた。知人に聞くと、家具付アパートなんだから修理か交換の権利があるよ、きちんと主張しなさい、と言う。夫は、「やだよ、そんなこと言えないよ、我慢しろ!ここはアフリカだ!!」
ふんだ!誰が夫になんか頼むもんかい!!

そして待ちに待った今週月曜の朝、メイドと二人でソファをひっくり返し底の布地の切れ目やら隙間からバイゴンをスプレーしまくった。しばらくすると、何かの幼虫やら⑤(名前も書きたくないので。最高に大嫌いな害虫・・)の子供みたいなのやら出るわ出るわ・・・ポロン!と転がって出てきた丸いものに驚いて、きゃー虫の卵だあー!と騒いだら、「マダム、とうもろこしだよ、これ。」とメイドは笑っている。何で、とうもろこしの粒まで出てくるわけ!?プンプン!!

メイドがこのままにしておいて、このアパートの管理人に見てもらおう、と管理人を探して連れて来てくれた。おっと、あなた、靴脱いでくれますか?私が言うと、メイドがリンガラ語かなんかで、多分、マダムは日本人だから汚いのが嫌いなんだ、とか何とか言っている。

「見て下さい。ソファの中が虫だらけです。もうこんな汚いソファ要らないから、換えてください!お願いです!」わたしは何度も繰り返し懇願したら、管理人青年、「まずは、家具修理人にソファの中をきれいに掃除してもらいましょう。その上で、このソファはだめだと判断したとき、ソファを換えますから。」

ホントかな??わたしは、「だったらいつ掃除してくれるの。ここで掃除するのはいやだからね。もし、ソファの中に虫がいっぱいいたら換えて下さいね。今日、来てくれるの?」・・・管理人「今日は無理です。明日かな、明後日かな。今週中には手配しますよ。」「いやーん!明日来てー!」思いっきり懇願した。
帰宅した夫は、「ま。来週来てくれたらラッキーと思え。ここはアフリカだ。」昨夜のことだ。

そうしたら、何と今朝(翌朝ということ!)、網戸製作をお願いしていたMaitre Paul(直訳するとポール親方、かな)が現われた。ソファの修理に来ましたよ~♪ へ?あなたは何でもするの?はい、わたしは網戸枠作りからソファ修理から家具製作までなんでも作りますよ~♪
そして彼はアパートの掃除人を連れてきて一緒にソファをアパート踊り場まで出して、ソファの底布地を外し・・・わたしは何が出てくるか怖いもの見たさで見張りをすることにした。私の予想ではわんさか出てくる予定だった⑤は小さな死骸が数匹、小さな黒い粉大量。あとは木屑と綿埃と、ビールの蓋とビーズと、なんと破れた百フラン札だった。
結局、ソファの中から出てきたのは、ちりとりにあふれんばかりの山盛りのごみとわずかの虫の死骸だった。

ひょうきんでひょろっと背高のポール親方は、私がじいいーーっと見張っているから(?)それは丁寧にほうきでごみを掻き出し、我が家のBYGONを持って来させてこれでもかー!っと言わんばかりにスプレーを浴びせ、その後、害虫を封じ込めるかのごとく木の部分にニスをたっぷりたっぷり塗って、そしてまた、おもむろに布地を四方八方釘でぴったり張って打ちつけてソファの短い足をねじ込み!そして、金槌を針に持ち替えて、糸で肘もたれの破れまで縫ったのだった。糸結びするのも不器用な手さばきではあったが。
ほーら♪完成♪ と言わんばかりに満面の笑みでわたしを見返したのがお昼12時半過ぎ。
めでたく、ソファは交換されることなく、我が家のリビングの元の位置に収まった。
2時間弱の作業だった。

「あの、ほかの2人掛けと1人掛けのソファも中身が気になるんだけど・・・」
「Pas de problem♪ また、粉とか虫が中から出てきた時、わたしを呼んでください。わたしはすぐ来ますよ。」今度は信じてあげよ、かな。

わたしは、金輪際、夫を当てにしないことにした。

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