2016年9月26日月曜日

キンシャサ便りふたたび3 キンシャサで観る大相撲

今回こちらに来て、アパートで入っている、”CANAL+”という衛星放送で、「NHK World」を視聴できるようになった。

もちろん、国内のNHKの番組が同じように観られるわけではないし、ほとんどは英語だ(時々、日本語が聴けて、英語の字幕が出ることも)。

”Somewhere Street”という題であの”世界ふれあい街歩き”の音楽が流れて来た時には、びっくりうれしかった。カメラ目線がもしかしたら~なんて感じていたものだから、思わず、「世界ふれあい街歩きだー!」と叫んでしまった。
日本の田舎の夕方風景と共に童謡「赤とんぼ」が流れてくると、うるうるしてしまう。

”Cool Japan” を前面に出す番組、築地市場や大田区に林立する町工場など日本独特のものを紹介する番組、”日本紀行”の懐かしいテーマ音楽に乗って日本の自然を紹介する番組、世界のニュースなど。
24時間ずっと放送されているらしい。
一度ゆっくり観てみたい。
掘り出し物?もあるかもしれない。

そんな中でわたしたちが一番喜んだのは、なんと大相撲が本場所の間、毎日2回、30分間のダイジェスト版で観戦できたことだった。
高砂部屋と懇意にしている知人がfacebookで相撲の情報をよく載せていて、わたしが相撲をここで観られたらなあとつぶやいたら、夫がNHK Worldで観られるのではないかと言いだした。
そして、とうとう、「Grand Sumo Highlights」を見つけ出したのだった。

9月場所の途中からだったが、この1週間、自宅待機状態(12月半ばで任期が切れる現大統領のことでキンシャサの治安が不安定になった。)となったわたしたちには、救いの大相撲ダイジェストだった!
(それも今日で終わってしまってちょっと残念!)
キンシャサ時間で朝9:30~10:00は前日の取り組みを、夕方17:30~18:00は当日分の取り組みを観られるから、夕方からのダイジェスト観戦はちょっとリアルタイムで観ているような気分になる。(キンシャサ時間は、日本より8時間遅れなのだ。)
今場所は、豪栄道が全勝優勝というすばらしい取り組みを毎日みせてくれた。


寄り切りで白星(NHK Worldより)

豪栄道13日目(NHK Worldより)




首投げ!(NHK Worldより)
決まり手はもちろん、日本語。
 ローマ字表記だ。

 寄り切り、
 寄り倒し、
 首投げ、
 すくい投げ、

 四十八手と言われるくらい、いろんなわざがある。
 
 アナウンサーの日本語の決まり技の言い方が耳におかしい。

 隠岐ノ海、高安、遠藤も、"Special Prize Winners" として紹介されていた。
 それぞれ、殊勲賞、敢闘賞、技能賞を獲得した。


豪栄道 15勝全勝!

豪栄道 優勝杯とともに

はるか遠いキンシャサで大相撲が観戦できるなんて、うれしかった!
来場所は、わたしの故郷で行われる、九州場所。
地元で、ぜひ、琴奨菊にもがんばってもらいたい。

11月は、自宅待機状態で相撲観戦、なんてありませんように。
さあ、明日から新しい週が始まる。

どうぞこの国が平穏に過ぎますように。
貧しくても、幸せに生活する庶民の生活が脅かされませんように。

ついでにもひとつ。
わたしの大好きな、”生さだ”さんがNHK Worldで観られたら最高なんだけどなあ。

2016年9月14日水曜日

キンシャサ便り ふたたび2~L’éléphant vert: 物語 ”ボノボとともに~密林の闇をこえて”

コンゴ民主共和国キンシャサ郊外にある、ボノボのサンクチュアリ、”Les Paradis des BONOBOS”。

そこに長期間滞在して運営者のベルギー人女性の経験を聞き、ボノボの生態を見聞し、構想を練って書き上げたことが見て取れる、フィクション物語ではあるけれど、ノンフィクションのような冒険物語、「ボノボとともに~密林の闇をこえて」

アメリカ人作家 エリオット・シュレ―ファー著、ふなとよし子訳

この物語について、紹介してみました。



L’éléphant vert: 物語 ”ボノボとともに~密林の闇をこえて”: 「ボノボとともに」(福音館書店)表紙 赤羽の子どもの本専門店”青猫書房”のオーナー岩瀬さんに「ボノボとともに」という本のことを聞いた時、とうとう、コンゴ民主共和国を舞台にしたこんな本ができたかあ、と感慨ひとしおだった。 作者と訳者のまえがきを読んで、絶対読みたい!...

2016年9月13日火曜日

キンシャサ便り~ふたたび1


キンシャサの新しいわが家~南仏アンティーブで購入したジャズの絵と、SHOGENさんのティンガティンガの絵

久しぶりの更新。
今日は、9月12日。
わたしはふたたびキンシャサにやって来ました。

夫が以前に携わったキンシャサ市内を走るポワルー産業道路の舗装改修工事は2015年6月に終了。
その後、ポワルー産業道路沿いに街路灯を取り付けることが決まり、夫は何度かの調査に入ったのち、今年6月からキンシャサ入りしてプロジェクトで勤務を開始。
そして、めでたく日本でのもろもろのことを放り出して、わたしもやってきました、キンシャサへ~♪

9月9日午前便で成田を出発したわたしは出発直前に預けた荷物の中のゴキジェット三個を全部没収され、コンゴにはわたしの大嫌いな昆虫がわんさか待ち構えているんですー!!!、と泣きつかんばかりに懇願しても ”This is not my business.”~と冷たくあしらわれ、失意の出国となりました。
やっと着いたパリで重いリュックサックと共にゲート前のベンチで7時間待ったあげくに、やっと搭乗時刻となり、あれれっ?
渡された搭乗券でなぜだか席がワンラップアップされていたのでした!
わーいわーい!と有頂天になっていたら、なんと着席までの数百歩の間に、わたしの必須アイテム、U字枕がないことが発覚!
取りに戻らせて~、と搭乗員のマダムにお願いするもまたまた却下され。
席のワンランクアップごときに有頂天になった自分を戒め、ゴキジェットとU字枕の代わりにこのいささか広めのシートに座れたことをラッキーだったと思い直し、パリの夜を一路、キンシャサへ向かったのでした。

キンシャサ着陸態勢に入ったときに左の窓から見えたコンゴ川向こうの日の出の美しかったこと!!
なぜだか、1992年に家族で中央アフリカ共和国バンギ着陸時に見えた熱帯雨林の上にかかった綺麗な虹に、きっと良いことあるぞ、良い滞在にしよう、と誓ったことを思い出していました。
今回のキンシャサ生活もきっとまた良いことあるぞー!!!

乾季の終わりのキンシャサ上空にかかる重く分厚い雲の層をくぐり抜けて、無事にランディングオン!

キンシャサの空の玄関、ンジリ空港は建物もすっかり新しく変わって、到着したアフリカの乗客たちのマナーもいくぶんスマートになり(?)、荷物受取場での以前のようなおぞましいほどの喧噪はなくなっていました。

ちょっと派手なアフリカプリントのシャツを来た夫は、3か月の間に白髪がふえたかなあ~。
でも、お互い元気に再会できて、めでたしめでたし、でした。

ンジリ新空港で荷物を受け取って出られたのは、コンゴ時間朝8時半を回っていました。
その後、懐かしのポワルー道路をスムーズに滑らかな感触で通過し、これまた懐かしのキンシャサのメイン道路、6月30日通りに入り、雑踏具合も懐かしく、以前、最後の一か月間を過ごしたレジデンス・モッティへ。
以前の掃除と洗濯の女性とも久しぶりの対面を果たし、2階のわが家へ。

夫が工夫して3カ月を過ごし、わたしを迎え入れてくれた様子が見えてきて、今度は、初めて1歳3か月の娘を連れてネパール カトマンズに到着した時のことを思い出してへらへら笑ってしまいました。少しでも明るく清潔に見せようと、カトマンズの古い家具のあちこちに明るい色の布地をかぶせていた夫の涙ぐましい努力を思い出しながら。
もう30年以上も前のことです。

3か月の間に、夫は現地の食材をうまく使ってレパートリーを増やし、クックパットをプリントアウトしてファイルまで作成して、すっかり料理を楽しんでいたのでした。
おかげさまで、土曜、日曜とわが家でおいしく楽しく食卓を二人で囲めました。
感謝感謝。

さて、これから9ヶ月程のキンシャサ生活ですが、またいろいろわたしの目で見て感じたことを綴っていきたいと思っています。
朝のかわいらしくリズミカルな小鳥のさえずりにアフリカを感じます。
どうぞよろしく。