2013年11月30日土曜日

ボージョレー ヌーボー Beaujolais nouveau  試飲会へ

11月28日。
キンシャサは、朝から重い雲が垂れ込め、とうとう午後からひどい雨になってしまった。
こりゃあ、翌朝までこの雨は降り続くかもなあ。

そう思っていたら、夕方、日が暮れるころに雨はぴたりと止んだ。

この日は、フランス大使公邸でのボージョレーヌーボー試飲会の夕べだった。
友人夫妻がわたしたちを招待してくれたからこそ出席できる試飲会。
初めてのフランス大使公邸とボージョレーヌーボー試飲会に夫婦共々、興味津々であった。

午後からの雨で、夜の空気はひんやり爽やか。長袖長パンツ姿で心地よい気温だった。

公邸前の道路は、次々に乗りつける車と人で混雑していたが、どの人も晴れやかな表情をしている。足元のぬかるみに気をつけながら、門の中に入っていく。

こんなにキンシャサには外国人(おそらくほとんどがヨーロッパ人?)がいたのか、と驚くほど公邸庭は人々で溢れかえっている。
IWC(国際女性クラブ)の会員やゴルフ場で出会うマダムたちも夫婦で出席している。
ムッシュたちは、キンシャサの民間企業に勤務する人たちと見受けた。或いは自営業のムッシュもいるかもしれない。キンシャサで土産物店とレストランを経営するドイツ人母娘も来ている。
アジア系の人は、わたしたち夫婦ともう一組見かけたくらいだった。

夫が、東京でも、きっとボージョレーヌーボーの季節が来ると、こうやって在京のフランス人がフランス大使公邸に集まって試飲会の夕べが開催されているんだろうなあ、ぼくたちの知らない世界だなあ、と言う。本当にそうなのかもしれない、とわたしは相槌を打ちながら、アペリティフのビールを飲む。
アペリティフは、ビールかジュースのみ。いくつもの種類のカナッペがトレイにきれいに並べられて、頻繁に運ばれてくる。

フランス大使公邸は、コンゴ川沿岸のキンシャサの閑静な高級住宅地区にある。
庭はコンゴ河に向かって開かれていて、対岸のコンゴ共和国の首都、ブラザビルの街の明かりが川面に映って美しい夜景を提供してくれている。


隣国の首都・ブラザビルの街の明かりが肉眼で楽しめる



いよいよ、ボージョレーヌーボー試飲会が始まる。
今年の新酒の出来栄えはどんなものだろう、とフランス人たちは心躍る一瞬なのかもしれない。
ボージョレーヌーボーは、かれらにとってひとつのお祭りなのだろうと感じる。
パン、ハムやパテ、サラダ、そして多種類のチーズもテント下のテーブルに並ぶ。
やっぱり、新酒は味に深みがないね、などと日本人の分際(!)で意見を交し合ったり。
夫が、2011年産ワインを持ってくる。
やっぱり、こっちのほうが断然おいしい。
チーズとパンで飲む赤ワインはホントに美味しい。
シアワセ!!

夫が撮った写真のてぶれのひどいことったら!!!

ボージョレーヌーボー試飲会の会場

相当、酔っ払ってるぞ。

と思ったら、どっこい、わたしも負けていなかった。


盛大な試飲会パーティー



余談だが。
先週末には、キンシャサの馬場で開催された馬術競技会にも出席させてもらった。
やっぱり、友人夫妻がわたしたちを招待してくれたのだった。
どちらも良い経験をいただいた。
競技場周囲に設けられた各スポンサー企業の観覧スペースで競技を楽しみながら軽食やアペリティフを楽しむ家族たちの姿を垣間見て、日本にはない風景だなあと、興味深い目で眺め、楽しんだひとときだった。
(競技場にベルギー国旗が掲揚されていたのは何故だろう?わたしたちが出かけたのが最終日だったからなのか、競技者たちはヨーロッパ人ばかりだったと思う。)

キンシャサの企業や団体が色んな企画をして、夫婦や家族で集う機会を持ち、キンシャサライフにメリハリをつけて楽しむヨーロッパ人たちの世界に入り、遊び心を持つ、コミュニティを作って楽しむっていいなあ、と羨ましく思ったのだった。

多くの企業がスポンサーについたキンシャサ馬術競技会

あるフランス企業の馬術競技観覧会場

2013年11月27日水曜日

L’éléphant vert: 和菓子のほん

L’éléphant vert: 和菓子のほん: ちょっと、いやなことを夫から言われてわたしの小さなプライドを傷つけられ、焼酎を一杯飲んでの投稿で失礼! 雨季と乾季しかない常夏の国、コンゴに住んでいて思うのは、四季の移り変わりを体で感じ、暮らしに工夫を凝らしてきた日本人の”繊細さ”と”智恵”の素晴らしさだ。 高温多湿の...

2013年11月26日火曜日

キンシャサの手芸部活動

キンシャサの日本人女子会で開かれていた手芸部活動についての話だ。

女子会メンバーに洋裁パタンナーの専門家がいて、かのじょの厚意で、わたしたちはよく週末に作りたいものの材料を持ってかのじょのお宅に集まり、かのじょの指導を受けながら手芸制作の時間を持っていた。
と過去形になったのは、指導者のかたが今月半ば、わたしたちの一時帰国休暇と入れ替わるようにキンシャサでの任務を終えて帰国され、かのじょの指導の下での活動が終了したのだった。

楽しい集まりだった。

現在、キンシャサには大使館、JICA,国連に勤務する日本人女性が十人ほどいるのではないかと思う。ここの厳しい環境でしっかり任務をこなす日本人女性をすばらしいと感心する。
そして主婦をする女性も六人ほどいる。
そんな日本人女性で手芸、裁縫をしたいと希望する女性たちに開かれた場所だった。


ある日の手芸部活動


ミシンは、裁縫指導をしてくれたかたがキンシャサで購入した手押しミシン。購入後、調子を整えるまでずいぶん苦労したはずだ。
わたしたちには、とても使いやすいミシンだった。
そしてとても重宝した。
それもこれも、ミシンの持ち主がわたしたちにいやな顔一つせずにわたしたちに使わせてくれたお蔭だ。ありがたいことだった。


ワイドパンツ制作に没頭する筆者

わたしは、お蔭様で、アフリカの布地でワイドパンツ3枚とブラウス1枚を制作することができた。
裁断するときにどのように柄を出すかという貴重なアドバイスを毎回受けた。
いかんせん、アフリカの布地はダイナミックな柄だから、柄の出し方は重要なポイントだと思われた。

今、思い返すと、実際の活動期間は1年もなかったし、ミシンが登場したのもその途中からだった。
でも、ぺちゃくちゃとお喋りしながら、しっかり手を動かして何かを作り上げていく、という楽しさを味わえた。

”味わう”で思い出すのが、裁縫指導のかたが作ってご馳走してくれた、モロッコ家庭仕込みのクスクス料理の美味しかったこと。

また、いつか手芸部活動が再開されることを楽しみに。

そして、裁縫指導をしてくださったかたに心から感謝したいです。
ありがとうございました。
次の任地でもどうぞお元気で活躍されますよう!

2013年11月23日土曜日

モリンガ・バナナヨーグルトジュースで始まる一日


今年の夏、オーストラリアに行ってしまった韓国人の友人から、ミキサーを譲ってもらった。

それから、我が家ではバナナ、自家製カスピ海ヨーグルト、りんごやマンゴ、あるいは南アフリカ産の果汁100%Ceresのグァバジュースなどをミキサーに放り込んで作るジュースを飲むようになった。
毎朝、と言いたいところだが、寝坊すると、バナナ入りヨーグルトになったりもする。


9月だったか、キンシャサからガーナに転勤して行った友人がfacebookに投稿した「モリンガ」についてのコメントがきっかけで、夫婦の間で俄然、「モリンガ」に脚光があたり始めたのだった。

それと前後して、キンシャサのスーパーストアで紅茶コーナーの隣に、モリンガのプラスティック瓶入り錠剤を見つけた。ところが、女性用、とか、男性用とかがあって、ちょっといかがわしい感じがして、見るだけに止めた。

以前に、アンゴラやコンゴ民主共和国に長く在住された日本人シスターから、モリンガの効用について聞いたことがあった。
モリンガという低木の葉を乾燥して粉にし、その粉をご飯に混ぜて食べると栄養満点だ。
無味無臭。
モリンガの葉を粉にしたものを市内の薬局で購入できる。
教会でもモリンガの木を植えていたりする。
地方のイタリア人経営の病院では、苗木を育てて、希望者にあげている。
そんな話だった。

夫に薬局に走ってもらった(帰国前だったもので!)が、薬局で見つけることはできなかった。

さらに、夫が事務所のコンゴ人スタッフに話すと、早速に葉と種を持ってきてくれた。

葉は見るからにマメ科の植物だと分かる丸っこい葉だ。
キンシャサの樹木は、ただでさえマメ科の樹木だらけだ。
事務所のコンゴ人運転手と、アカシア(ニセアカシア?)といったマメ科の植物の葉っぱと全く違わないのに、どうやって、モリンガの葉っぱだと断定できるんだろうね、などと話したのだった。
種は、長ひょろい、やっぱりマメ科の種だとわかる形状だ。


モリンガの葉


モリンガの木 (中央)

わたしは、モリンガの葉全体(茎の下部の太目のところは除去して)を茹でてお浸しにして食べてみたが、茎が思った以上に硬くて美味しいとは思えなかった。
そこで、日本帰国休暇の前に、わたしは軽く茹でたモリンガを小分けにしてラップに包み、冷凍庫に保管しておいた。

そして、ここ1週間ほど、バナナヨーグルトジュースに、凍ったモリンガのラップ小分け1個分もミキサーに混ぜてジュースにして飲んでいるのだが、これが結構美味しい。


モリンガ・バナナ・ヨーグルトジュース!


変な話、お通じも良好だ。

夫が勤務するキンシャサ事務所の日本人の技術員は、モリンガの葉を乾燥させて(多分その前に蒸す作業が入る?)、いぶして、緑茶にしたのだそうだが、このお茶がまた美味しいのだそうだ。


ところが、このお茶を飲み続けて3日目に事務所の全員がお腹を壊したと聞いた。
ふむ・・・。
葉の含有成分の何かが強すぎるのか。
あるいは、体が清掃された証拠なのかも!
わたしもぜひ試飲してみたい。

わたしは、モリンガの葉を軽く茹でたのだが、茹でることで殺菌できる、そして茎が幾分でも柔らかくなる、という理由なのだが、茹でることで何かの貴重な(或いは厄介な?)成分が流失した、とも考えられる。実際、茹で汁は濃い茶色をしていた。


何と驚いたことに、このモリンガ。
すでに日本で製品になって販売されているようなのだ。
すごい!脱帽!!

2013年11月22日金曜日

キンシャサ生活、再開!

 
キンシャサ我が家のベランダから 火焔樹の花真っ盛り

ただいまー!

二週間ちょっとの帰国休暇を経て、再びキンシャサに戻ってきて、今日でちょうど1週間。
寒い東京でしっかり風邪をひいてトルコエアに乗り込み、イスタンブール経由で雨季のキンシャサにランディング。

翌日にはイタリア大使公邸のバザー。半月ぶりの英語と仏語の会話に戸惑い!
その翌日には日本大使杯コンペ参加で、棒(!)の振り方を忘れていたらどーしよー・・、という危惧もどうにかクリア!
キンシャサ生活日常茶飯事の停電も断水もしっかり思い出させてもらい、ようやく、キンシャサの穏やかな日々が戻ってきたように思う。

夫が言った。
キンシャサに帰って来た、って感じだなあ。
ここが僕たちの「家」になってしまっているんだなあ。と。


落ち着いた目でもう一度周囲を見回したら、我が家のアパートの庭にはオレンジ色に燃えるような火焔樹の花が咲き誇って迎えてくれていた。
ほぼ毎日降る雨は、キンシャサの緑を深く鮮やかにしていた。

9月、10月の頃、満開だったゴルフ場のウェンゲの紫色の花々もすっかり実となり、たくさんの莢(さや)がぶらぶらとぶら下がっている。

ゴルフ場のウェンゲ(アフリカ黒檀)の木にぶら下がる”さや”

さあ、夫の従事するプロジェクト終了まで一年を切ったキンシャサ滞在だけど、いろんな出会いを楽しみにキンシャサの日々を過ごしていこう!