コンゴの文化研究をする日本の青年がキンシャサ入りし、仲間のコンゴの青年たちと一緒に我が家を訪ねてくれた。
楽しい夜だった。
かれらが帰るとき、アパートの門扉まで見送った。乾季のキンシャサは毎日厚い雲に覆われているのだが、今夜は少々おぼろげながら月が出ていた。
でも、天の川は見えなかった。。
コンゴの青年たちは、天の川を見たことがないと言う。
はて。
都会のキンシャサでだけ、天の川を見ることができないのか?
さて、今日の本題へ。
20年近くも前のこと、バンギ生活のある夏、日本へ一時帰国のときに、フランスのサヴォワ地方の友人を訪ねたことがある。
アルプスの夏とはいえ、暑い日々で、のどを潤そうとカフェに入るたびに、あちこちから「マンタロー、シル・ヴ・プレ」、「マンタロー、シル・ヴ・プレ」という声が飛び交っていた。
へえ~。
「万太郎」?
焼酎っぽいネーミングだけど。
どんな日本の飲み物だろ??
観ると、氷の浮いた透明の鮮やかな緑色の飲み物だった。
「万太郎」くん! 夏のフランスの風物詩?ミント水 |
なんとなく、小さい頃、夏になると食べに行ったかき氷屋を思い出す。
緑や赤や黄色があって、練乳かけのかき氷もあったな。
鮮やかな、というか毒々しいほどの色彩が小さい頃はうれしくて、幸せ気分にしてくれた。
さて、こちらの「マンタロー」。
なんのことはない。
”menthe a l'eau” (aにアクソンが付く。)
ミント水。
ミントのシロップをミネラルウォーター又は、ソーダ水で割ったものだった。
フランスの夏では定番の夏の飲み物らしい。
我が家では、「万太郎」!
フランスのスーパーで、いろいろな果物のシロップが売っているのを見かける。
Citron vert(緑レモン)のシロップ (だれぞの足が。失礼!) |
さて、(とりあえず)南緯4度の常夏の国、キンシャサではいかがか。
こちらでは、「ビタロー、シル・ヴ・プレ」となる。
「美太郎」くん! ”VITAL'O” コンゴ定番飲み物 |
「美太郎」!
コンゴに2社あるビール会社のひとつ、BRALIMA社製の”VITAL'O”だ。
”grenadine”。
フランス語辞典には、「ザクロの香味を真似たアルコール飲料」とあるが、BRALIMA社製の”VITAL'O”(Grenadine)はアルコール成分は入っていない。
ザクロのシロップを水で割った飲み物だ。
上の写真の美太郎くんは、ガラス瓶のもので、ちょっとレトロっぽい。
ペットボトルの美太郎、のほうが一般的。
ペットボトルの”VITAL'O” 未開封なのに量が微妙に違うところがコンゴ製造の証し!? |
今日、来宅したコンゴの青年のひとりはアルコールを飲まない。
で、かれはなにが好きかと言うと。
この「美太郎」くんだ!
実は、”VITAL'O”というブランド名で、ミネナルウォーターと、ソーダ水も出ているらしい。
でも、「ビタロー、シル・ヴ・プレ」と注文すると、このザクロ色の美太郎くんが来るそうだ。
コンゴの青年に訊いてみた。
子どもたちの一番人気のノンアルコール飲料って何?
間髪入れず、「ビタローです!」
フランスの夏の定番ノンアルコール飲料、万太郎!
そして、(とりあえず)常夏の国コンゴの定番ノンアルコール飲料、美太郎!
フランス語がリエゾン(連音)するお蔭で、発音が楽しく(!)なったり、奇妙になったりする。
まったくの余談だが・・・。
”これなあに?” は、”Qu'est-ce que c'est? ” ケスクッセ?(スをツに換えたら・・・)
”ダイニング”は、 ”salle a manger.” サラマンジェ~ (初めて聴いたとき、バンチョウサラヤシキ、を思い起こして、独りゾォーっとしたものだ・・)
以上!
「マンタロー シル ヴ プレ」ってエクサンプロヴァンスの広場のカフェでギャルソンに初めて言って飲んだ時のこと、懐かしく思い出します。寛子さんと行った2003年の暑い夏の旅でしたね。抜けるように青い空と鮮やかな緑の万太郎!また行こうね!
返信削除マユミさん!楽しいフランス珍道中でしたね!ほっほっほっ!いつか、リコーダー仲間とアヴィニョン演劇祭にも参加できたらな。フランスの旅もぜひ!それから、長崎にも行きましょ!!
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