さもありなん!
でもこれは、”ブルグトゥ”という葉っぱを乾燥させたもので、煎じてお茶にして飲む。
煎じた後のブルグトゥの葉っぱは下のようになる。
わたしがよくシトロネール(レモングラス)の葉を煎じてお茶にしていたら、メイドのフロランスが自宅の庭からシトロネールを根っこごと持ってきてくれて、今、我が家のベランダのプランターに植えられている。
シトロネールは、お茶にして飲むと、体の毒素を排泄する働きがあるそうだ。
中央アフリカのバンギにいるとき、ボーイのフランソワおじさんが庭からシトロネールを根こそぎ持ってきてくれてベランダの発砲スチロールの箱に植えられ、かれはよくシトロネールの葉をちぎって”たわし”のように丸めて縛ってお茶にしてくれた。かれは水からシトロネールの葉を入れて煎じる、と言っていたし、ある人は、シトロネールの根っこも一緒に煎じると効果がアップするとも言っていた。
フロランスは、沸騰した湯に葉を入れて決してぐつぐつ煮たらいけない、と言う。どっちが正しいのだろう。ともあれ、シトロネール茶を熱いまま、または冷やしてよく飲んでいた。
そうしたら、フロランスが、我が家に定番のお茶がもう一つある、と言うのだ。彼女の出身地、バコンゴ(コンゴ河下流地域)で飲まれるお茶だそうだ。
翌日、ひとつかみのブルグトゥの乾燥葉を持ってきてくれ、よく洗って、沸騰した湯に入れ、決して煮立たせずにブルグトゥ茶を作ってくれた。(わたしは、葉っぱの殺菌のためにも、弱火でこっそりしばらく煮出しているが。彼女の目にふれないように。)
ミントのようにス~っとするお茶だ。
夫にも好評だ。さっそく、千フラン(95円弱)を彼女に渡したら、スーパーの買物ビニル袋中サイズに8分目くらいのブルグトゥ乾燥葉を買ってきてくれた。
今、シトロネール茶、ブルグトゥ茶、麦茶のどれかが我が家のピッチャーに入ってテーブルに置かれている。
ススキの葉っぱのようなシトロネールは株分けして増えてゆく。この葉を家の周りに植えていると蚊除け効果があると言われる。
バンギの夜に子ども達と読んでいった「大草原の小さな家」シリーズの中にも、ローラたち一家が南部のマラリア発生地に住んでいた頃、「父さん」が家の周りにシトロネールの葉を植える場面が出てきた。
世界中、その土地、その土地で、愛飲されるお茶があるのだろう。
アメリカの小説で、ネアンデルタール人の薬師に育てられ、知識を伝授されて薬師として成長する、クロマニヨン人女性”エイラ”も、色んな葉を取って乾燥させてストックし、毎朝、その人の顔色、体調に合わせて葉を調合しお茶にして飲ませていた。小説とはいえ、作家のジーン・アウルの綿密な調査の上で書かれたと聞く。「大地の子・エイラ」という題だったが、改題されて今でも出版されていると思う。
「身土不二」・・・そこで暮らす人間の体と土壌は同じなのだ、人の体にとって、暮らしている土地でできる植物を摂取することが一番良いことなのだ、という意味だったと解釈しているが、わたしは、住んでいる場所で取れる旬のものを食材に取り入れたいと思っている。
ひぃえぇ〜〜〜!!!
返信削除このブルグトゥ茶の葉っぱ…大丈夫?
飲む勇気、よくあったね。
うっひょ〜。
なんだかんだフロランスさんはお母さんを観察しているんだね。笑
シトロネールは絵本屋さんでの蚊除けのエキスにも使われていたよね。
いやぁ、このブルグトゥ茶、飲んだら下痢で身体中の毒素が流れ出そう…。
あ、フランスに持ってこなくていいからね!
Yukiちゃんと、親子の会話だなぁ~(^-^)♪
返信削除「身土不二」…マクロビオティックもここから始まっていましたね。
縁のある土地で、そこの人たちと、そしてそこの暮らしを存分に楽しもうとしているhiroさんの姿勢、いつも素敵だなと思っています。
なかなか思いどおりにいかないこともあるでしょうけれど…。
フロランスさんのお話を読むたびに、わが家の世話をしてくれた働き者のキァオさんを思い出すな~。元気かなぁ~。
ま。ご心配なさるな。こっそり荷物にしのばせて、フランスにも赤羽にもお持ちしましょ!
返信削除キャオさん。きっと日本の古き時代の女性のような働き者だったのでしょうね。こちらの日本大使館公邸のコック夫妻も同じ国の方たちでとっても良い方たちです。特に奥さんが本当に細部まで気遣う働き者ですから、キャオさんのことも想像がつきます。フロランスは、ちょっとその点、違うかもなあ。のっそり、のっそり歩くし、わたしと話す時とか、椅子にドカン!と座ってふうやれやれ~みたいに肩肘ついているし。知りたがり屋で、わたしが日本料理を作っていると、なんだ~かんだ~と質問してくるし。それでも、彼女なりに働いてくれて感謝です。
わたしも、バンギの時の、ボーイのフランソワおじさんや、運転手のポールや、仕立て屋のエドモンドおじさんをよく思い出します。