2012年3月8日木曜日

3月8日 コンゴの女性のお祭り

3月8日。今日はコンゴの女性のお祭りなのだそうだ。
この日に着る晴れ着のために、男性たちは女性に布地を贈る習慣があるという。
日本の3月3日のひな祭りは学童年齢の女の子が対象のような感じだが、この「Journee Internationale de la Femme」は小さな女の子からお年寄りまで、全女性のお祭りのようだ。

写真の布地は、今年の女性のお祭りのために夫の事務所から女性の雇用人に贈られたものだ。我が家のメイドは、数日前に、3月8日の女性の祭りのことについてわたしに説明し、男性は女性に布地をプレゼントする慣わしがあるんだよと熱く語っていた。マダムも買ってもらいなさい、と付け加えて。
それを帰宅した夫に話すと前任者もこの祭りに合わせて布地と仕立て代をプレゼントしていて、今年も同様にプレゼントする予定だと言った。そして、その次の日にメイドにも同じ布地が贈られ、彼女はとても喜んで、Merci~と照れたようにお礼を言った。

布地に、「3月8日 女性の祭りの日」と書かれて、扇の下に”8”の字の模様がプリントされていて、おもしろい。メイドは、これで”Pagne”(腰巻という意味だが、おそらく巻きスカートとブラウスと腰巻)を作って3月8日に着て踊るんだよ、女性の祭りだからね、ととっても楽しみにして、語る表情がそれは生き生きと輝いている。
「マダムも布地をプレゼントしてもらって祭りに着るものを作ってもらいなさい!そうねえ、マダムはパンタロンにしなさい。アフリカの女性じゃないんだから、パンタロンがいいわ!」と温かい(?)アドバイスまでいただいた。
昨日、帰る間際に、彼女が「明日もわたしは(ここに)来るのか?」と訊いてきた。確かになあ、明日は女性の祭りだしなあ、と思って夫に電話で訊くと、3月8日は国民の祝日ではないから勿論働いてもらうよ、と言う。彼女に伝えると、たちまち曇った表情になった。
そして今日。
相変わらずの遅刻。仕事を始めてもだるそうにしている。わたしが寝室に引っ込んでいたら、リビングのソファに座って転寝している!!
Florence!どうしたの、と訊くと、わたしは昨夜遅くまで娘達のパーニュを縫っていたから疲れてるんだ、と主張してきた。4人も娘がいるからねえ、と。
なんだかわたしの亡き母を思い出した。わたしの母もお祭りだ、旅行だといっては前日徹夜してわたし達3人姉妹の服を縫ってくれたなあ、新しい洋服でお出かけするのがどんなに嬉しかったことか。わたしの母はもういないけど、あなたの娘達は幸せねえ、と話したら、とても誇らしげで、そしてわたしを哀れむような複雑な顔になった。
さ!!仕事をしてね!
そうして、ひょい、と彼女をみると大きなあくびをしている。どこの母親も同じだなあ、と思ってしまう。

正午前に買物に出た。車窓から、街行く着飾った女性があちこちで目に入る。
おおっ!!キンシャサの叶姉妹のような女性二人連れが日本の着物柄のようなスリット入りロングスカート&ブラウスでしゃなり、しゃなり、とお出かけだ。すごい迫力に男性達の目が注がれる!
あらあら、おませな女の子が母親とお揃いでロングスカート姿で気取っている。
幸せな光景だ。
運転手に訊いてみた。あなたも奥さんに布地をプレゼントしたの?
そうですよー、男性は皆、奥さんや娘達に布地をプレゼントして、女性達は皆、それで服を作って着飾ってお祝いするんですよー。
なるほど。でも、今日はスクールバスから制服を着た生徒達も降りて来て家路に急いでいる風だったし、仕事の日でもあるし、きっと夕方から賑わうのかなあ~、と想像したのだった。
ところで、わたしの布地は?と夫に尋ねると、お前は別だ、とさ。そうだろうとは思っていましたけど。

また明日、我が家のメイドは大きなあくびで転寝するのかな。

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