2012年12月31日月曜日

ヨウムのぽんちゃん大ピンチ!!

12月25日、こちらではクリスマスの祝日だった。
その日の夕方、我が家のヨウム、ぽんちゃんは日射病(?多分・・)で、瀕死の状態だった。


ことの顛末はこうだった。

わたしたちは、朝、ベランダ正面にヨウムのぽんちゃんのかごを置いたのを忘れて、そのままゴルフに出かけた。
この季節、南回帰線より南から太陽は地球を照らすので南緯4度のキンシャサといえども、南寄りに太陽は移動する。
我が家のベランダは南向きで、ぽんちゃんのかごは、朝から夕方まで太陽が照りつける場所に置き忘れられたのだった。


その日は、太陽の照りつける暑い一日で、ゴルフ場でも傘を差してプレーをする人たちを多く見かけたほどだった。
プレーを終えて昼食を済ませて帰宅したのが午後3時。
そうだっ!!ぽんちゃんをひなたに置いたままだった、と思い出したのが帰宅直後。
ベランダに直行した夫は彼の異変に気づく。
かごの床に敷かれた新聞紙を立ててその陰にぽんちゃんは隠れようとせんばかりにうずくまっていた。

すぐかごを日陰に置いて、様子を見守るが、ぽんちゃんは平衡感覚を失ったようで、かごの床をうろうろよたよた這い回るだけ。
いつもは、かごの上部の止まり木に止まっているのに、その止まり木に這い上がれないのだ。
くちばしの力も、脚力も弱ってるかのようだった。
夫が、革手袋をはめてかごの中に手を突っ込む。
普段は皮手袋を見ただけでぎゃあぎゃあ騒ぐのに、その時は無抵抗のまま、夫の手に抱かれて、止まり木に載せられる。
夫が止まり木に止まらせようとするのに、ぽんちゃんは脚に力が入らない様子で、やっとのことでかろうじて止まり木に引っかかった、という塩梅だった。
水を体全体に振り撒いた。
水を飲ませようとくちばしのところに持っていくといくらか飲んだ程度だった。

わたしは、もしこれが人間の幼児だったらどうするだろうかと考えてみた。
氷枕で頭を冷やして涼しいところに寝かせるはずだ。
そう思ってエアコンの効くリビングにかごを移す。
もう祈る想いで、ぽんちゃんを見守る。
眼をとろんとさせて閉じようとするので、必死で励ます。
そして謝り続けた。
朝から午後3時まで、太陽に照らされ続けていたのだ。
ごめんね、ぽんちゃん。
ごめんね、ぽんちゃん。

ふとしたことで、ぽんちゃんは止まり木の左端に止まると尻尾の先の赤い羽根部分を、飲料水用の容器に入った水に浸せることに気づいたようだった。
それからだ、ぽんちゃんは尻尾の赤い羽根をじっと水に付けては羽をぷるぷるっと振って水しぶきを上げる動作を繰り返している。なんだか、赤い尻尾を水に浸けることによって、上がった体温を下げようとしているかのような動作だった。
その動作を繰り返していくうちに、だんだん脚に力が入り少しずつ、快復しているのが見て取れた。
ちょっと水っぽいがうんちもしている。

とにかく、傍で静かに声を掛けて励まし続けた。
眼を閉じたら、もう二度と眼を開けてくれないような気がしてならなかった。
ごめんね、ぽんちゃん。
パチンコに夢中になった若夫婦が、車に置き去りにした乳幼児を高温になった車内で日射病死させる、という記事を思い出して、わたしたち夫婦は同じことをしたのだ、と悔やんでも悔やみきれない自己嫌悪に陥った。

しばらくして、止まり木の右側に自ら体を移動させ、水から尻尾の赤い羽根を出して一連の動作を止めた。
やっぱり生きる智恵だったのか。
だいぶ落ち着いてきた。
よかった。

その晩は、涼しい浴室にかごを置いて寝た。
浴室の隣がわたしたちの寝室なので、夜中に何度も何度もぽんちゃんを覗いて、ちゃんと止まり木に止まっていることを確認した。

翌日午後から、食欲も出てきた。

ヨウムのぽんちゃんは、こうやってわたしたちにはなくてはならない存在になっている。



大きく口を開けて発声練習?
 これは、寝起きのままぽんちゃんのところに直行して、ぽんちゃんと発声練習をしているところだ。
台所の窓から夫が隠し撮りした写真だ。(見苦しい寝起き姿だけど、思い切って公開しよ!)
まだ言葉は出ないが、話しかけるとぽんちゃんもパクパクと一緒に口を動かす。
言葉を真似ようとしているのか、うるさいマダムだなあ~ひとりに(一羽に?)させといてくれよ~と抗議しているのか。

数日前には、お隣のドクター宅のヨウムと初対面した。
お隣のヨウムと比べて、ぽんちゃんは体つきなどからまだ幼鳥だと感じた。
お隣のヨウム君は、威嚇するかのように啼き続けていた。
ぽんちゃんは、かちこちに固まって微動だにしなかった。
それがまた何とも可愛かった。

夫は、朝起きた瞬間からぽんちゃん、ぽんちゃんと連呼している。
こどもたちが赤ちゃんの時に聴いて以来の優しい声で話しかけている。
時々、おい!何か喋ってみろ!!、とか言ったりしながら。

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