当日、キンシャサ市内の”勝利の通り”で独立記念集会が開かれる模様だから、充分気をつけるようにとJICAから連絡網が回ってきたが、その集会も中止となり、結局はとても穏やかな祭日だった。
わたしたち夫婦は、夫の仕事が休みだった(普段は土曜日も出勤している)ので、ゴルフクラブ主催のコンペに参加した。
キャディーと2人ペアになり、1人ずつ打って、どちらか良いほうのボール位置から次を打つ、ということを繰り返す変則的なルールでのコンペだったので、精神的にもゆとりがあり、しかもわたしのキャディーが上手い!、ときているので、初参加のわたしでも緊張することなくプレイすることが出来た。
わたしが打ち損なうと、キャディーのカンザが良い一打で救ってくれ、カンザがたまに打ちそこなうとわたしが奇跡的に良い一打を投じ、初回からパーを重ねてゆく、という前代未聞のプレイが続いた。
そしてわたしたちと一緒に回ったもう一組のペアが、とてもフレンドリーな穏やかな方たちだったのも幸いした。ミリアムさんというベルギー人マダムと若い”プロゴルファー猿”の主人公のようなキャディーで、かれはゴルフクラブを持っていないのでマダムのクラブを借りながらプレイしていた。
わたしのキャディーのカンザとて、とても古い、くたびれたクラブを使っていた。ウッドは本当の木製でヘッドが小さい古いタイプのものだった。
わたしたち2組のペアーは、薄曇の乾季の爽やかな気候の中で、和気あいあいとプレイすることができた。結果は、わたしたちはグロススコア(なんと!!)85。ハンデ14でネット71、というもう驚きの奇跡的な数字を出して、第3グループ(第1から第3まで分かれていたから、初心者グループ、なのだろう。)で3位になってしまった!
3位の賞品の小麦粉 |
上の写真のMIDEMAブランドの小麦粉の袋の下に、
”Produit en Republique Democratique du Congo”
とある。また、側面には、”MATADIの製粉工場”、”30年以上前からの自家製小麦粉”とも書かれている。
今回のコンペに参加しようと思ったのは、キャディーのカンザから一緒にコンペに参加して欲しいと懇願されたからだ。参加費20USドルでキャディーがコンペに出場する機会を作れて、頑張れば賞品をもらえるのだ。よし、これで参加しなかったら、女が廃る(すたる)、と一大決心して参加したのだが、ああ心底、キャディーと参加してよかったと思う。
わたしがもらった、fufuの粉5kgはカンザにプレゼントした。彼の実力にのっかって3位入賞を果たしたのだから。そして、かれは、最初から最後まで、わたしが打ち損ねても、「Pas de probleme」、問題ないよ、大丈夫だよ、と言い続けてくれたのだ。
ありがとう!優しいカンザ!
そして、同じグループで楽しくプレイできたことに感謝して、ミリアムさんに小麦粉を1袋、プレゼントした。ミリアムさんは打ちそこなうと、いつも、「オオオー!ミ~リア~ム!!」と大らかに嘆く姿がチャーミングだった。
コンペが終了し、夕方6時半からの表彰式に合わせて、たくさんのキャディーが奥さんや恋人(?)と共におめかしして集まってきた。そして多くのコンペ参加者も集まり、コンペ主催者が用意したクレープに舌鼓を打ちながら、皆が平和なキンシャサを楽しんでいるようだった。
ゴルフクラブの歌なのか、ゴルフクラブのパーティーのときに必ず歌われる歌を拳を上げて意気揚々と歌い合い、結果発表と表彰が続き、最後に、コンゴ国歌を皆で起立して声高らかに合唱した。
旧植民地の支配者側も被支配者側もない、皆がくつろぐ、独立記念日の夜だった。
6月30日、コンゴの独立記念日にふさわしいキンシャサゴルフクラブの企画コンペに参加でき、わたしたちも光栄だった。
コンゴの東部のほうでは、現在も戦闘状態が続いているという。この国全体が本当の平和に包まれる時が早く訪れますように。
3位入賞おめでとう!すごいねぇ!!カンザは良いマダムを選びましたね。寛子さんの鼻が5ミリ高くなっている図を想像して、一緒に喜んでいますw 私が想像している違う文化での生活のストレスをぶっとばすグッドニュースをありがとう!(^^V 自らそれを勝ち取り、キャディーのカンザ一家も、一緒にプレーしたチャーミングなミリアムさんもさぞハッピーだったことでしょう。本当にすばらしい独立記念日でしたね。 遠く離れていても、井上ファミリーからいつも元気をもらっていますよ。ありがとう!今日が良い一日でありますように。
返信削除チェロ子さん、コメントをありがとう!
返信削除せっかく、ゴルフに対して「よっしゃー!!」と気合が入ってきた、と思ったら、昨日の日本人コンペでは、最終コースで立て続けに2度も空振りをしてしまい、頭真っ白に!!
精神修行が足りませんなっ。