2012年6月26日火曜日

キンシャサに戻ってきて

ただいま!
キンシャサに戻ってきてちょうど1週間が経ちました!


キンシャサは長閑で平和で、最高に良い季節の中にゆったり横たわっている。
ちょっと雲が多めだけれど、ひんやり爽やかな気候。
何もかもが普通どおりに淡々と時が過ぎていっている。

わたしだけをのぞいて。



12日夜便でキンシャサを出発し、13日朝、ニース空港到着。
迎えに来てくれた娘の夫、レノの車で一路、孫娘の待つ彼らのアパートへ。
途中レノが、娘が出産した病院に回ってくれて、車で周回してくれる。とても良い環境の中で出産したことに感謝の気持ちが湧く。

そして。娘と初孫娘に対面。
生後数日、まだ一生懸命に外界の環境に慣れようと学習中、といった様子だ。
夫の第一声は、「ちっちゃいなあー!」
かわいい。
娘がしっかり愛情いっぱいの母親になっている。
本当によくわたしたちのところに来てきてくれたね、といとおしく思う。

地中海の傍の青々とした空と海の、明るく優しい色合いの美しい町で、午前中は買物、午後から娘達のところで過ごす、という毎日だった。
キンシャサとは町の色合いが違いすぎる。上品な青と、アイボリーとベージュと淡いオレンジ色の南仏の町。
日用雑貨品が豊富で安価なことにも驚く。
そして、パンがおいしい!

レノの両親が、サヴォワのおいしいチーズをたくさん抱えて週末に合流。
冷やしたロゼワインと共に、アペリティフからゆっくりと食事を楽しむ。
夏至の南仏は夜9時過ぎまで明るく、ベランダでの食事が本当に心地良い。

娘たちの住むアパートのベランダからオリーブの木々が見え、青い海が見え隠れし、南仏らしい風景が見渡せる。
前方の低層アパートの屋上に、鴎(かもめ)のつがいが子育て中で、ひなが初飛行に臨む瞬間に遭遇した。わたしたちはじーっと見入って息を詰めて静かに応援。わたしたちの孫と重ねて。


そんな1週間を娘達と過ごし、19日早朝、ニース空港からパリ経由で同日夜、キンシャサのンジリ空港に到着。
無事入国検査も通過し、さて問題の荷物の受け取り場所へ。

往復の飛行機の中で読んだ、「ここを出ろ、そして生きろ」(松原耕二著・新潮社)はNGO活動から国連職員となった日本人女性と、やはりNGOグループから国連の世界食糧計画WFP職員としてコンゴに赴任してきたフランス人男性の恋愛小説だ。
その中に、ここ、ンジリ空港の荷物受け取り場面が出てくる。
もう、公共心や道徳心のかけらもない。我先に!!という醜いエネルギーが渦巻く空間だ。
ここで、第1回目の”うんざり”波がざぶりと来た。
ああ、これがキンシャサだ!

飛行場から市内に向かう道路の渋滞も半端ない。
ラッキーなことに、ゴミ箱をひっくりかえしたような町並みは、夜の暗闇が隠してくれている。
見えるのは、混乱してあっちこっちを向いて身動きの取れなくなった車たちがじゅず繋ぎになっている光景だ。
交通マナーなんか吹っ飛んで、隙あらば入り込み、渋滞が渋滞を呼ぶ。
2回目の”うんざり”。
中国が道路の舗装工事をしている区間は秩序のかけらもない(失礼)。
だから日本の援助で舗装工事が進むポワルー道路に入った途端に秩序が戻り、すべてがスムーズになって心底安堵するのだ。(ひいき目かなあ。夫がコンサルタント業務を担当している。)


そして、翌日から、停電、我が家だけの電気故障、それに伴う水道トラブルが連日続き、たかだか1週間の南仏滞在ですっかり忘れていた「ここはコンゴ、キンシャサ!」を復習する、”うんざり波”が幾度も押し寄せたのだった。

今朝も9時過ぎまで停電だった。
今日もブログ書けないかな、と思っていると、メイドのフロランスが9時過ぎに到着。

階段を上っていて大家のとこの自家発電機の作動音が聴こえたから停電なんだね、今日も。
彼女もうんざりした表情だ。
ここ数日間のアイロンが溜まっているのだ。

アフリカでは、洗濯物すべてに裏表にアイロンをかけなければならない。
ハエが衣類に産卵し、そのまま着用してヒトの皮下で孵化すると大変な目に遭うのだ。
洗濯機も停電になるとそのままロックがかかって取り出せないから、洗濯途中の衣類は洗濯機の中に入ったままになる。

今、フロランスは、電気があるうちに急がなきゃ、と掃除も後回し。
必死でアイロンをかけまくっている。
今のところ、順調に電気が来ているが、いつまたプッツリ電気が途絶えるかわからない。

あ~あ。
文明人の弱さだなあ。


南仏の娘のところで

わたしも、キンシャサのベストシーズンをのんびり長閑に満喫したいなあ。

1 件のコメント:

  1. ちっちゃな可愛らしいメンバーを迎えたご家族のお写真。
    Yukiちゃんの笑顔、いいですねぇ。
    どこかやっぱりお母さんの笑顔なんだなぁと思いました。
    ご主人が手をそえていらっしゃるところがまた、ナイスショットですね。
    hiroさんが「孫娘」と書いていらっしゃって
    そこにもまた感慨深い思いを抱きました。
    素敵だなと思います、とっても。
    ほんとうにおめでとうございます。

    ところで、国が違うと人々の考え方、あり方も違い
    そうすると環境も違い…なのですねぇ。
    生活にかかわる毎日のことだから、いろいろと
    こたえることでしょう。

    そういうなかでのお孫さんのお誕生。
    応援者がまたひとり増えましたね。
    まだ小さくとも、その力は絶大なんだろうなぁ。

    ところで、ソファの背の上にたくさんモンチッチさんが…。
    コレクションをようやく拝見できました。

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