我が家では、昨日の午前中から断水が続いている。
古いアパートだから、劣化した水道管のメンテナンスを始めた途端に水圧で水道管のあちこちに亀裂が生じ、収拾がつかなくなったようだ。
昨夜、夫がアパート敷地内の水道管の修理現場に行ったら、修理人たちは携帯電話に付いた小さな照明だけで作業をしていたらしく、我が家の懐中電灯を持って行っていた。
二日目の午後5時現在も水は出ない。
今日は洗濯機も回せなかった。
この断水、いつまで続くのかなあ。
さて、コンゴで初めて食べた果実、サフの話題に移そう。
大きなアボカドと5個の”サフ” |
上の写真のキウィみたいな形をした5個の果実が、”サフ”だ。
長いほうで7センチちょっと。
紫色をしている。
形だけはキウィに似ているが、皮に毛はないし、キウィと違って触るとごつごつと堅い。
1年前、家政婦が昼食用にサフを一つだけ持ってきた。
第一印象は、「わあ、関東の丸っこい茄子の小型版だ。」だった。
彼女はコーヒーカップにサフを入れてそこに熱湯を注いで蓋をし、数分蒸らした後、熱湯を捨てて、それからスプーンで美味しそうにすくって食べた。
彼女の大好物なのだそうだ。
彼女の末娘も、アボカドは嫌いなのに、サフは好んで食べるのだという。
コンゴに来て、初めて見る果実だった。
今年一月にゾンゴに行ったとき、サフの木を村のあちこちで見た。
運転手が、あれがサフの木だと教えてくれた。
けっこう大きな木に、紫の小ぶりの茄子のような実がたくさん枝の先っぽにくっ付いていた。
バコンゴ・・・キンシャサよりも南の地方の果実なのだそうだ。
どうりで。
中央アフリカでは決して見なかった果実だった。
バコンゴ出身の家政婦には小さい頃から馴染みの果実なのだろう。
美味しそうなサフを見つけたら買ってきて。
そう頼んでいたら、今週の始めに買ってきてくれたのが上の写真のものだった。
5個で千フラン(約百円)だったかな。
サフにはいろんな形があるのよ。
今日のはめずらしく大振りなサフだけど、きっと美味しいはずよ。
彼女は太鼓判を押した。
早速、彼女に教えてもらって準備する。
① まず、鍋に熱湯を用意する。
② サフを洗って、皮を荒く削いで落とす。(”むく”のではない。皮が硬いから歯ざわりを良くするために削ぎ落とすのだそうだ。ちょうど、ごぼうの皮を削ぐ要領だ。)
③ サフがしっかり隠れるくらいの容器に皮を削いだサフを入れて、サフの上に小さじ1杯くらいの塩を載せる。
④ そこに煮えたぎった熱湯をサフが浸かるくらいたっぷりと入れて蓋をして3~5分待つ。
(大きめのサフだったので5分耐えた!)
⑤ それから熱湯を捨てて、そのまま蓋をして3分間ほど蒸らす。
⑥ 完了!そのままスプーンですくって召し上がれ!
果肉は厚さ数ミリだけ。
真ん中には大きなベージュの種が入っていた。(底上げされたー!という気分。)
サフの実を掬ってみると・・・ |
おおー、酸っぱ~い!!
以前、家政婦にサフってどんな味?と尋ねたとき、、
「ビタミンCたっぷりー!!、って味ね。」
という表現をしたが、まさにそれは的確な説明だったと感心した。
味は本当に酸っぱい。
でも果肉は滑らかで、和菓子の白あんのような舌触りだ。
蒸した里芋に近いが、繊維がないからもっともっと滑らかだ。
バニラアイスクリームにトッピングして食べたら美味しいだろうなあ、と思った。
なかなかイケル!
美味しいー!!、と言ったら家政婦は次の日には、親指大の細めのサフを持ってきてくれた。
こっちもきっと美味しいはずよ、と。
説明を追加 |
サフは、コンゴの南部地方の果実だけど、キンシャサの人たちにもポピュラーなようだ。
色んな人に訊いてみたが、どの人も知っていた。
ビタミンCたっぷりだよ。
睡眠効果があるから、夜ぐっすり寝られるよ。
食べていると、居眠りを始める人もいるくらい!
(?? それは誇張し過ぎでしょう。)
残念なことに、サフの旬は1月と2月だけなのだそうだ。
アボカドと同じ季節なのだ。
サフの旬が終わったら、オレンジの季節が始まるよ。
そうやって、果実や野菜の旬を楽しんで、自然に栄養のバランスを取っているのだと感服する。
アフリカは常夏の国だから、年中同じ季節で,同じ食べ物なのだろう、なんてとんでもない誤解だ。
いつかも書いたが、コンゴにもしっかり”歳時記”は存在する。
サフの旬を楽しもう。
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