2013年1月13日日曜日

ZONGOの滝

ZONGOの滝を中腹から望む

1月4日から6日まで滞在したZONGO。
滝のあるコンゴ河支流そばに広がる宿舎のわたしたちの部屋からも、ごうごうと滝の落下する轟音が鳴り響く。夜中もずっとわたしの夢の底で聴こえ続けていた。


宿舎の敷地脇の小道から下りていくと、滝の下方にたどり着く。
もちろん土のでこぼこ道だが、ここまでは鉄の手すりが備わっていた。

滝の下方には大きな岩が横たわっていた

地面はしっとり濡れて辺りは暗い。
ガイドが滝へ下りていく入り口にたむろしていたが、ガイドがいなくても小道が続いているのが分かるので迷うことはない。
小道を下りきって川岸に出ると、今度は小道は上っていく。
足元の踏み場を選んで上るから、結構緊張する。

滝の落下音を聴きながらどんどん上っていくと、突然視界が開け、冒頭のような滝の光景が広がる。
11月,12月と一年で最多降雨量の時季を過ぎ、滝を落下する水量はダイナミックだ。
小道は囲いがあるわけでもなく滝のすれすれまで行けるが、地面が濡れていて滑って危険な状態だ。
ビーチサンダルを履いたどっしりとしたインド人観光客のマダムが派手に転んだ。

更に小道は上へ上へと続き、わたしたちも小道を登って行った。
てっぺんに着いた。
細かい水の粒子が霧雨のように降ってくる。
太陽光線が霧雨に当たって、虹が架かっている。

川岸を登りつめたてっぺんから滝を見る

ものすごい轟音を立てて落下する水。
水煙で下が見えない。
こんなところに落ちたら命ないよね、と夫に話すと,加速度だ何だと物理学的な説明が始まって、耳のふたが閉まった。
地面に水たまりができ、足元が悪い。
滑って転んで滝にまっさかさまに落ちたら大変!、と思いながら、怖いもの見たさで、首を突っ込んで滝を覗いてみる。
脚がぞくぞくする。
自然の力ってすごいなあ。

中学1年生の時だったか、通っていた塾の地理の授業で、先生が、なぜアフリカ大陸は開発が遅れたと思うかい、と問いかけてきた。
わたしたちは一生懸命考えた。その昔、ヨーロッパの冒険家がアフリカ大陸を発見し、奥地へ奥地へと入り込んでいった様子を想像した。
そして先生はしばらくして、川の滝が内陸へ進むのを阻んだのだ、と言った。
ふーむ、なるほど。
しばらく、教室はしーんと静まり返った。
そんな40年も前のことをはっきりと思い出す。

アフリカの自然は偉大だ。
ジャングルが広がり、川のいたるところに滝が横たわる。
ワニや象やカバや、大型昆虫なんかもきっとうじゃうじゃいるだろう。
でも、と考える。
赤道に近い南緯4度のZONGOの地域が、こんなにも快適な気候だと、誰が想像できるだろう。

自然のエアコンが効き、きれいな空気が作り出され、よくぞZONGOにたどり着く道と宿舎を用意してくれたものだと感激した。

わたしたちが泊まったZONGOの宿舎、”Seli Safari Resort”は、全てが平屋の建物が点在するゆったりとした宿泊施設だった。

正面の赤い屋根はロッジ 右にテント群が見える

わたしたちの部屋はとても明るく中庭に面していた。

すべての部屋にコンゴの都市名がついていた
昼食も夕食も、庭のパイヨットでゆっくりと食事を取れる。
そばには川が流れている。

きれいに整備された庭とパイヨット

わたしたちはキンシャサの疲れを忘れ、三日間のZONGO滞在でリフレッシュされたのだった。



2 件のコメント:

  1. 雨季の水量は、圧巻ですね。

    隣人

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  2. はい!ダイナミックな光景でした。
    辺り一帯に細かい水の粒子が飛び散り、プリズムで虹が架かっていました。

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