2012年11月23日金曜日

11月のくだものと、コンゴ情勢



11月に出回るくだものたち
 
ここ2,3日、コンゴ民主共和国の東部、ゴマ辺りがいつもに増して予断を許さぬ状況になってきていることが報じられている。

ゴマ近辺が反政府軍(M23)の占領下となったというのだ。

ゴマは、ツチ族のジェノサイド(集団殺戮)で知られるルワンダとの国境に位置し、地下資源も豊富、農作物も豊かに取れる風光明媚なところだと言われる。

反政府軍によるゴマ占拠を受けて、国内各地で対政府デモが起きているらしく、キンシャサでもいつ暴動が起きるのか、わたしたち外国人にも緊張感が出ている。
さらに、大量の難民・避難民が発生し、キャンプ地区の衛生状態が懸念されているということだ。

一方、首都キンシャサはどうかというと、一部地域で市民が結集する動きも見られたが、それ以外では通常と変わりなく、平和な空気が漂っている。


今朝も、我が家の家政婦は、いつも通りに出勤してきた。
そして、依頼していたバナナに加え、美味しそうなマンゴ、パパイヤ、アボカドを見つけたからといって、旬のくだものたちを持ってきてくれた。
パパイヤとバナナは年中、手に入るくだものだが、雨季に入り値段が安定し下がってきたようだ。

アボカドは、あともう少し待たなければならないらしい。
12月、1月になるとおいしいアボカドが出回るよ、と彼女は言う。
そうだった、キンシャサで生活を始めたばかりの今年1月は、毎日アボカドを食べていたように思う。
ということで、11月のアボカドはまだ品薄で高めの値段だそうだ。
アボカド1個600CF(60円)なりー。
(でも、今夜食べたアボカドは熟してとても美味しかった。)

バナナは18本で3000CF(三百円)、パパイヤ1個1000CF(百円)、小ぶりマンゴ2個500CF(五十円)なりー!

11月、12月は一年でいちばん雨の多い時季だそうだ。
たっぷりの雨で実が熟し、12月、1月は、アナナ(パイナップルのこと)、アボカド、そして、サフという紫色の卵形のくだものが旬を迎えるらしい。

家政婦に、キンシャサでデモがあったら参加するのか、と問うと、行くもんですか、わたしは母親だし、家でじっとしていますよ、と応える。
キンシャサで暴動が起こると、外国人が国外退去になり、そうなるとかれら国民は、経済がストップし収入が途絶え、苦しい生活を余儀なくされることを20年ほど前の動乱で経験済みだ。
さて、コンゴの人々はどう動くのか。
ゴマ地域を手放すことになるのか、固守するか。

スワヒリ語を話すゴマ地域は、リンガラ語のキンシャサとは言語も違うし、民族も違う。
またキンシャサ~ゴマ間の道路は整備されてないらしく、空路利用で行くしかないと聞く。
それも一旦ウガンダだかルワンダだかに出て、自国に再入国するルートを取るほうが容易だとも聞いたことがある。

コンゴ民主共和国の国土は、統治するには広すぎるのかもしれない。

家政婦は、いたってのんびり、ゴマ地域がよその国に取られたら、ゴマで取れるおいしいジャガイモもにんじんも食べられなくなるなあ、と残念そうにつぶやいた。
かの地に眠る天然資源の採掘収入のことより、農作物のことを憂えるのは、もちろん家族を思う主婦の発想なのだろうなあ。

0 件のコメント:

コメントを投稿