2012年2月1日水曜日

サロンからの風景

こんな風景が、我が家のサロンの大きな窓の外に広がっている。
いつか話した背高の針葉樹林が4本。
このアパートの5階と同じ高さなのではないか、と思う。
わたしはこのサロンからの景色が気に入って、このアパートに決めてもいいよ、と夫に言ったのだった。
我が家は日本式の3階にある。サロンは南に面しているから、朝日から夕日まで見える。
そのまま目線をしたに下ろすと、バナナの木のような、大きな葉が扇状に広がって付いている木がある。いかにも熱帯の植物だ。昨日、2,3本の大きな幹を斧で切られて、ずいぶんとさっぱりした。

そして赤レンガの小道を辿ってゆくと幅7,8メートル、長さ20メートル弱のプールが見えるが、
誰一人泳いでいるのを見たことはない。
階下に住むアフリカの家族の子どもたちが午後遅い時間にプールサイドで遊ぶ声が聞こえる。
17,8年前の我が家の子どもたちがいたら、きっと良い友達になっていただろうな、と思う。

さて、もっと遠くに視野を広げると、古いけどちょっと洒落たクリーム色の5階建てアパートが左右に2棟見える。2つのアパートの間のスペースには芝生が広がり、子どもたちの遊具が2,3見える。
どちらのアパートにも、屋上に衛星放送用のアンテナがいくつも立っている。
我が家にも先日、パラボラアンテナが届き屋上に設置したが、業者のお兄さんが屋上にはアンテナがいっぱいだった、と言っていた。
そしてアンテナの白い引込み線が屋上からタラン~と本当に無造作にぶら下がっているのがサロンに座っていて見えるのだ。
あんな超イージーな取り付けでいいの?って思うけど、大丈夫なのだそうだ。
キンシャサは、地震も台風も突風も豪雨もない穏やかな気候だから大丈夫、なのだそうだ。
ちなみに、遠方に東京タワーみたいなのが見えるが、近くで見ると、小学生の夏休みの宿題で作った竹ひご工作みたいな、突風でも吹いたらパタン!と即座に倒れること請け合いの粗末な塔だ。
そんなことからも、ここの穏やかな気候が推して知れる。

そしてその横に見える10階建てか11階建ての建築中のビル!!
これがまた、本当に恐ろしい。
左端のベランダの塀は赤レンガを積み上げてセメントで塗っているだけのもので、最上階の塀が未完成のまま、赤レンガが抜けた歯のように欠けている。
屋上からその欠けたままの赤レンガ塀を通ってロープが吊るされ、ロープにはゴンドラがぶら下がって作業員がセメントを壁に塗っているのだが、もうホントに足はブルブル、息詰まる光景なのだ。
見なきゃいいのだろうけど、見てしまう。
この写真では上階の部分だけクリーム色に壁が塗装されているが、あっという間に最上階を残してこちら側全面の塗装完了。ただし、作業員が片手でローラーを使ってごろごろ手作業で縫っているから、塗りムラがあってみっともないことこの上ない。
さあ、これからどんな展開があって、ビル(多分アパート)が完成するのか、ハラハラしながら見てゆくのだろう。
そして、一日が暮れようとする頃、サロンの窓から左の空を見ると、それは美しい真っ赤な夕日が拝める。下の写真は、夕日に焦点を当てたから回りの景色がぼやけてしまった。
バンギで毎夕見ていたときのような真っ赤なでっかい夕日、を想像していたが、キンシャサのは予想より小ぢんまりし過ぎるくらいの夕日だけど。なんでだ??


今日もまた一日が暮れてゆく。

2月1日。8年前亡くなったわたしの母の誕生日。

そしてわたしたち夫婦がキンシャサへ来て1ヶ月が無事に過ぎた。

今夜は、夫と共にポアルー道路工事プロジェクトに携わる日本の方たちを食事に招待する。

キンシャサで買った布地でテーブルクロスも作った、というか周囲をまつっただけだけど。

キンシャサに何種類もあるビールも冷やしている。

さあ、最後の仕上げをしなきゃ。

2 件のコメント:

  1. お母様のお誕生日、おめでとうございます。
    今はもっと自由になられて、キンシャサにも
    飛んでいらっしゃっているのではないかと思います。

    キンシャサの景色や日々のご様子がよくわかりました。

    お食事会もひろさんらしく、素敵に、あたたかく
    美味しく、お客様はどれだけよろこばれたことでしょう。

    引き続きどうぞお気をつけて、楽しく…♪

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    1. そういえば、キンシャサにはトンボはいても、セミがいない!
      日本の夏には、ミーンミンミン♪と鳴くセミがつきものですがねえ。

      食事は、たまたま宿舎のコックさんが帰国中で男所帯で料理に餓えていたと言われ、皆さん本当に喜んでくれました。多めに作っていてよかった。料理を囲んで皆が集まる、って幸せです。

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