2016年11月1日火曜日

キンシャサ便りふたたび9 キンシャサゴルフクラブの10月

ゴルフクラブ10番ホール



ゴルフクラブ18番ホール

キンシャサは10月半ば頃から少しずつ雨季に移行してきている。
ウェンゲの、藤のような紫の花の満開は終わったが、今度はこんなピンク紫の花たちが満開だ。
街路樹としても満開の花をつけているが、どのコンゴ人に訊いても、名前は知らないという。
季節季節で満開の木々の花たち。
日本では、たとえば、桜、藤、ツツジ、モクレン、金木犀など。
日本人だったら知らない人はいない季語にもなっている木の花の名前。
でも、コンゴ人は答えられない。時々、リンガラ語なら知っているが、フランス語では何というか知らない。こんな答えかたをする人もいる。
以前、住んでいた中央アフリカ共和国の人たちもやはり、木の花の名前を答えられなかったのを思い出す。

南アフリカ共和国では、今、ジャカランダの青紫の花が満開だと聞くが、キンシャサではジャカランダの木は見かけない。

火炎樹も朱色の花をつけ、一方で同時に30センチ以上ものこげ茶色の硬い鞘をぶらぶらとぶら下げ、その下を見ると、双葉から本葉を出した幼芽があちこちの芽を出している。

火炎樹の朱色の花

火炎樹の大木の下で幼芽がたくさん芽吹いている

地元の銀行の商標として使われる火炎樹の大木

キンシャサゴルフクラブでのたくさんの自然のお土産の中でもうれしいのが、こんなきれいな朱色の種だ。数珠玉のように種の中に穴がないから、ネックレスにするのは素人には大変だが、町中ではこの朱色のネックレスが売られている。


天然の朱色の種

鞘からはじけた朱色の実

朱色の種で作られたネックレス

乾季には、水がなくなって雑草が生い茂っていた池だったが、雨が降るにつれて水が溜まり始めた。
つい先日まではホテイアオイが花をつけて楽しませてくれた。

わたしのゴルフバッグに飾られたホテイアオイの花

雨季の頃には、大きい、きれいな蓮の花が池を覆う。
わたしたち日本人には、ついお釈迦様を連想してしまうが、コンゴ人は?はて?

それから、とても不思議なのが、これだけ大木があって緑も池も多いゴルフ場なのに、セミが一年を通して(!)いない!ということだ。
トンボも蝶も飛んでいるのに。
ミーン、ともツクツク、とも聴こえてこない。
キンシャサやこれまで訪ねたバコンゴやキクイット方面でも、セミの鳴き声を聴いたことがない。
世界に二千種のセミがいると聞くのに。
そういえば、カブトムシもクワガタもいないなあ。


季節折々の歳時記が繰り広げられるキンシャサゴルフクラブ。
鳥や木々や草花の美しさを切り取った写真集が前回の滞在時に出版された。
本当にきれいな写真が満載で、わたしはお土産に何冊も買ってしまった。
キンシャサ在住の写真家(ベルギー人かな)二人が、ゴルフクラブの自然の美しさを共有しましょうという趣旨から出版された写真集だ。
そのうちのひとりが、先週、わたしたちがプレイしているとき、電動車に乗ってぐるぐると場内を回っていた。写真を撮っているんだよ、ということだった。
かれらの写真集第二集を楽しみに待ちたい。

11月になれば、綿の玉が場内をころころ転がる季節になる。
16番ホールでは、もうそんな風景が始まった。

ゴルフ場16番ホールに転がり始めた綿の玉

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