2013年9月20日金曜日

カンムリヅルとホオジロカンムリヅル

わたしが住んでいるアパートの庭に4羽のカンムリヅルが放し飼いにされている。

濃いグレーの体に頭頂部は黒。羽を広げると白い。
一般的なカンムリヅルは、頬の上部が白く、下部は赤色をしているらしいが、我が家のアパートのカンムリヅルは頬は白く、頬上部と喉のところが赤くなっているのはどうしてだろう。
日本のツルと容姿はそっくりだが、色が違うことと、頭部の、人間で言うつむじのあたりに冠羽があるのが決定的な違いだ。

我が家アパート庭のカンムリヅル
羽を広げたカンムリヅル

プールサイドに集まった4羽のカンムリヅル


・・・と思って再度ネットで調べてみると、頬が白く、上部と喉部分が赤いのは、「ホオジロカンムリヅル」だということが判明!
ホオジロカンムリヅルのほうがグレーの色合いが明るいとも記されている。
そう考えると、ここのはホオジロカンムリヅルだと考えられる。


まず「カンムリヅル」、について。
生息地域はサハラ砂漠以南のアフリカ中央部、西部。
乾燥したサバンナ地帯に生息するが、湿地や湿潤な草原などにも生息するらしい。
ホオジロカンムリヅルに似ているが、頬上部は白く、下部はピンク色をし、体の色も黒味が強い。
かつてカンムリヅルはナイジェリアの国鳥として多く生息していたが、現在カンムリヅルは国際自然保護連合により、準絶滅危惧種に指定されている。

次に、「ホオジロカンムリヅル」、について。
生息地域はサハラ砂漠以南のアフリカ東部と南部。
サバンナや湿地帯に生息。
特にウガンダ、ケニア、タンザニアといったアフリカ東部に多く見られる。
ウガンダでは国鳥に指定され、国旗の中央にもその姿が描かれている。
頬は白色でその上には赤色の模様があり、さらに喉に鮮やかな赤色をした自由に膨らますことのできる袋を持っている。
また、アフリカ東部と南部のホオジロカンムリヅルは微妙に違いがあり、東部に生息するものの方が白い頬の上の赤い模様が大きいという。
とはいえ、繁殖期になるとホオジロカンムリヅルの頬は白から赤へと変化し、気に入った相手に対して互いに羽を羽ばたかせたり、飛び跳ねたり、お辞儀をしたりして求愛のダンスをするらしい。このようなダンスは繁殖期以外にも仲間同士のコミュニケーションのためにも踊るとも記されている。
また、かれらは喉の赤い袋を膨らませて独特の低い声で鳴くのだそうだ。
現在、野生では58000~77000羽のホオジロカンムリヅルが生息していると考えられ、その数も安定しているとも言われるが、アフリカでも開発、汚染が進むと近い将来に生息状況に影響が出るのではと危惧されているそうだ。

この二種の共通の特徴として。
ともに雑食性で、草や穀物の種子のほか、昆虫、爬虫類、小型哺乳類などを捕食し、家畜の群れが多い畑などの近くで菜食する傾向があると記されている。
どちらも名まえの通り、頭部に放射状に生える黄色の冠羽を持つ。
背の高さは双方とも1m、体重3.5㎏ほどで、雌雄ともに体の大きさは変わらないが、雄のほうがわずかに大きくなるそうだ。
また、かれらの脚の指のうち1本は後ろに向かって生えており、かれらはこの指と残りの指を使って木の枝をつかみ、枝の上に体を固定することができるのだそうだ。
他のツルの仲間は木の枝にとまることはできないらしく、このため、ホオジロカンムリヅルとカンムリヅルは現存するツルの中で最も原始的な種であると考えられているということだ。
また、一度に2~5個の産卵がみられ、その数はツルの中で最大で、雌雄ともに卵を抱くということも二種の共通点だ。
そして、ともに留鳥(渡りなどの季節的な移動を行わず、一年中ほぼ同じ地域にすむ鳥)だということだ。

このカンムリヅルだかホオジロカンムリヅルだかどちらか分からないが、今年に入ってできた高額の新紙幣(それまでの最高額紙幣は五百コンゴフランだった!!)のうち、最高額の二万コンゴフラン紙幣にどちらかのイラスト図案が描かれている。
じっと観ると、ホオジロカンムリヅルのように見える。


高額の新札に印刷されたホオジロ(?)カンムリヅル 左はパーム椰子の木と実


わたしの財布に今まで転がり込んできた二万コンゴフランは五月半ばだったか、そのたった一回だけ。
フランス人マダムから刺繍材料のお釣りとしてもらったのが、この二万コンゴフラン紙幣だった。
新紙幣が物珍しくてしばらく引き出しに仕舞いこんで時々引っ張り出しては見入っていたが、紙幣は流通させてこそ生かされる、と思い、ずいぶん経ってから手放した。(何でも収集癖ありなもので・・・。)

二万コンゴフランは換算すると22米ドルほどだ。(1米ドル=約920コンゴフラン)
それまでの最高額紙幣が五百コンゴフランだったから、二万コンゴフラン分の買い物をするとき、五百コンゴフラン40枚が必要だった。
(コンゴ人は一度にそんな多額の買い物はしないだろうけど。)
それが二万コンゴフラン紙幣が登場したお蔭で、支払いにこの紙幣一枚で済むようになったということだ。
(五百コンゴフラン40枚!、なんてそうそう用意できないから、そういうときは米ドルを使って支払うことが普通にできる。この国は、自国通貨のコンゴフランとアメリカドルの二重通貨構造になっている。)

新紙幣として、二万コンゴフランの他に、一万コンゴフラン、五千コンゴフラン、1千コンゴフランも現れた。
(旧紙幣には、五十、百、二百、五百コンゴフランまでの4種類しかなかった。硬貨は存在しない。)


ちなみに、この二万コンゴフランのもう一方 (こっちが表?)の図柄は、コンゴキリン。コンゴキリンも希少動物なのだそうだ。

コンゴキリンの図柄が載る二万フラン紙幣

ということで、次回はコンゴフラン紙幣の図案を新旧併せて紹介しよう。
乞うご期待!?

2 件のコメント:

  1. は~い!!
    ひろ先生!!
    鶴がこんな所(住居)に居るとは思いませんでした。

    次回のコンゴフラン紙幣の図案も楽しみにしています。

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  2. はい、ちかさんのいたアパートの庭にはこんなツルさんがいたんですねえ。
    あの(!)1千コンゴフラン紙幣から紹介していきましょ~。

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