2012年9月18日火曜日

キンシャサ布地屋 再考

Ave.Cmmerce の布地屋 ”LUTEX” 店内


"LUTEX"店内の帳場台
以前のブログでも紹介したキンシャサの布地屋数軒にここのところよく出かける。
キンシャサでは、アフリカの布地で作られた、パーニュと呼ばれる”ブラウス+腰巻+ロング巻きスカート”といった格好をした若い女性をほとんど見かけない。
それでもやっぱり、1反6ヤード(5m40cm)で売られる大胆な色合いと柄のアフリカ布地の店は女性客でどこも賑わっている。

最初の2枚の写真は、わたしがキンシャサの女性が一番よく利用しているのではないかと思っている、Commerce通りにある、”LUTEX”という布地屋だ。
店内入って右側に15米ドルから20米ドルほどのアフリカらしい布地が天井から吊り下げられているのは圧巻だ。
店内の中ほどから左側には、品質のあまり良くない低価格のもの、イエス様やマリア様がプリントされた宗教色の強い布地が所狭しと並んでいる。

上の2枚目の写真はLUTEX店内の帳場台だ。店内左奥にある木製帳場台でお金を払ってレシートをもらい、出口まで続く木製カウンターでそのレシートを提示すると、店員によって届けられていた購入布地をビニル袋に入れて渡してくれる。
店員は皆、横縞のラコステ(?)シャツを着ていて親切に応対してくれる。
良品質だと思う布地は1反約15米ドル、約20米ドルだ。それらは洗濯して色落ちしたことはない。

次に、ブラザビルへの船が出る船着場近くの、Beach と呼ばれる界隈にある布地横丁も品揃えが充実している。

Beachといわれるところにある布地横丁
Beach布地横丁の中の店主マダム
道幅1mほどの路地の両側に、間口1、2m,奥行きも1mほどの小さな露店がぎっしり並んでいる。
上の写真のような女性店主ばかりが商う露店だ。
最初の値段交渉で「20米ドルだ」と言われるが、簡単に15米ドルにしてくれる。ここの布地も色落ちした経験は無い。
この界隈は船着場、港の近くで治安が悪いといわれる地域だ。
だが、この布地横丁はマダム店主ばかりで、皆楽しそうにおしゃべりしたり、髪を結い合ったり、ランチやおやつを食べたり昼寝したり、和気あいあいとのんびりして店番をしているマダム天国、みたいなところだから、この路地に限っては恐い目に合ったことはない。
全長100mほどの横丁だ。

さて、次はキンシャサのメインストリート、6月30日通りからAve.Commerceへ向かう途中のAve.Tombalbayaにある高級布地店の2店だ。
同じ建物の一辺に"Woodin" という店の入口があり、他辺に、"VLISCO" という店の入口がある。


右奥の店が"Woodin"  同じ建物の左辺に"VLISCO"の店構え

高級布地店 VLISCO の入口
高級布地店 VLISCO ショーウインドー
わたしは当初、同じ屋根の下にある、"VLISCO" と "Woodin" を同じ店だと勘違いしていた。経営者は知らないが、ブランドとしては別個のものだ。
この一角だけ、キンシャサではないような雰囲気が漂っている。

"Woodin"はコートジボアール製で値段は6ヤード48米ドルほどだ。価格は庶民の店の3倍以上もする。ダイナミックなアフリカ古典柄と小柄でモダンな柄の布地があり、ブラウス、シャツ、スカート、布バッグといった既製品もあるが、縫製はさほど良くない。
店員の女性は気位が高そうだが、VLISCOの店員ほどではない。
店内は、キンシャサにいることを忘れてしまいそうな高級な雰囲気だ。
ただ、以前よりも、アフリカ古典柄の布地が品薄になったと感じる。残念だ。

一方、"VLISCO"は、「キンシャサ1!」と言っても過言ではないくらいの最高級品店だ。
店内のレイアウトもすごいし、扱う布地もアフリカ古典柄でありながら発色もきれいだし、どこかあか抜けている。
6ヤードが95米ドル、とか、130米ドルもする!
既製品も奇抜でステキだし、縫製がしっかりしている。
シルクスカーフ、革と布のバッグもいいなと思う。
ショーウインドーも抜群のセンスだ。
店員は限りなくお高い雰囲気を醸しだしている。
いつも見るだけでスルーするわたしを、店員はきっと覚えているんだろうなあ、と思う。

キンシャサで放映される衛星放送 "France 24" でVLISCOのCMを観るし、キンシャサの街中でも大きな看板を見かける。どちらも本当にセンスが良く、目立つ。

"VLISCO" の外看板

VLISCOで一度買物したいなあ。
かわいくてオシャレなスカートを見つけた。しかもサイズが"XS"だった。ほとんどの既製品は"L" とか"XL"で極端に大きい。220米ドルくらいだったかな。以前もかわいいスカートを見つけたが、すぐ売れていた。
VLISCO店内にいると、客はほとんどいないが、時々、キンシャサのお金持ちそうなマダムが入ってくる。へー、キンシャサにもお金持ちの人がいるんだあ!!とびっくりするが、ここのお金持ちは桁違いにお金持ちらしい。いったい何をしてそんなにお金持ちになったの?、と訊きたいくらい。ほとんどの人たちはこれまた桁違いに貧しいのに。

Beach の布地横丁に、"VLISCO"表示のシールを貼った布地を見かけることがあるが、コンゴ人女性のションタルさんは偽物だと言う。
また、ネットでVLISCOを検索したら、なんと日本でネット販売しているところを発見!どんな人がやっているんだろう。VLISCOはBenin, Togo, Ivory Coast,The Netherlands, Nigeria, DRCongo に店舗があるというから、日本人でアフリカ在住経験者が目を付けたのかもしれない。

BLISCO の発祥はオランダだと聞いた。中央アフリカのバンギにいたとき、布地の最高級品を、「ワックス・オランデー」と言っていたのを懐かしく思い出す。
オランダの布技術はすばらしかったのだろう。
今では、東ヨーロッパのどこかの国に工場を持っているというのをネットで見たように思う。
ユニクロが中国の工場で縫製しているのと同じだ。

キンシャサにも"UTEX" という布地工場があったらしい。我が家の近くに工場跡地が、門に"UTEX"の文字を残したまま現在も存在している。
その工場跡地は、多くの貸し事務所となっていたり、MONUSCOなど国連の機関が入っていたり、アパートになったりしている。
中国がUTEX工場を引き取り、中国国内向けの布地を生産している、とも聞くがはっきりしたことは不明だ。
いずれにしても、コンゴ国内には布地生産工場は存在しないということだ。

アフリカの布地を買うと、布地に大きな紙のシールがでかでかと2枚ほど張られている。しかも、かなり粘着力の強い接着剤を使っている。
わたしは、もったいないなあと思いつつも布地のシール部分を切って捨てていた。うまくシールが剥がれなかったからだ。
それを見た家政婦がこうするときれいに剥がれるのさ!、と教えてくれた。
どうするのか。

布地に貼り付けられた紙シールの上からアイロンをかける。すると、接着剤が熱で柔らかくなってスーッときれいに剥がれるのだ。

なんと驚きの技!!現地の人の生活の知恵だ!!感服!!

わたしがキンシャサに暮らして知り得たアフリカ布地のことだ。

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