4泊5日のわたしたちのケープタウン&ヨハネスブルグの旅は無事、終了したのだった。
わたしたちの搭乗機、”South Africa Airways”は、着陸後、キンシャサ空港のやたら奥まったところに移動したなあと思っていたら、現在キンシャサ入りしているアメリカのケリー国務長官とカビラ大統領がどこかへ国内視察旅行に出るらしい。
※ という情報は同乗していたインテリコンゴ人マダムからの自慢げな情報であったが、アメリカ大使館情報によりと、その時まさに、米国務長官はキンシャサを離れるときであったとのこと。国務長官はキンシャサを1泊しただけの過激スケジュールであったとか。
かれらが乗る飛行機が飛び立つまでの一時間ほど、わたしたちは機内とバス内で待機させられたが、その後は、何事もなく、午後3時ごろには自宅アパートに帰着した。
飛行場からの道中、こんなにもキンシャサがムッとする湿り気のある暑さだったか、ということと、こんなにもゴミだらけの薄汚れたキンシャサの街だったか、ということを車中、夫と話しながら帰って来た。
1年ほど前、国家予算でドイツから大量購入して整備した路線バスがキンシャサを走り抜けていると言うのに、未だに活躍する古い乗り合いバン。
ノーマルなバンは3列の座席しかないのに、改造してギュウギュウ詰めの5列木製座席にして乗り合っているキンシャサ市民の表情を観て夫は言った。
同じくらいの乗車代を払っていながら、キンシャサ市民の乗車状態のひどさは、悲しいなあ。
こんなゴミだらけの、ムッとする暑さの中で、市民はよく耐えていると思うよ。
それくらいに、今回訪れた南アフリカ共和国の都市ケープタウンもヨハネスブルグも美しく整った近代都市であった。
南ア南部に位置し、海に面した、商業都市でもあり農業都市でもあるケープタウン。
国内最大の商業都市のヨハネスブルグ(首都はプレトリア)。
アフリカ人居住地区に車で入り込んだときには、治安の悪さも感じたし、南アの未だに抱える不自然な二面性も感じたが、南アの国内総生産(GDP/国民総生産から海外での純所得を差し引いたもの。国内の経済活動の指標として用いる。)はアフリカ大陸においてナイジェリアに次いで二番目だと聞く。
やはり、コンゴ民主共和国の国内状況は酷いものだと思えてくる。
わたしたちの今回の旅は、日付の変わった4月30日深夜にキンシャサ空港を離陸し、未明にヨハネスブルグ空港に到着。
そして、1時間半ほどの乗り継ぎ時間を経て空路2時間ほど南下してケープタウンに到着する。
アフリカ大陸の最南端の都市は本当に美しい、ブドウ畑の広がる自然の残る(国立公園としてしっかり保護されている。)土地だった。ここで、わたしたちは、新鮮な海の幸とワインと、それからゴルフを楽しんだ。
冬に入りかけたこの時期の気候はケープタウンもヨハネスブルグもとても爽やかで気持ちの良いものだった。毎日、長袖シャツで過ごし、日の出前、日の入り後にはちょっとしたジャケットが必要なくらいだった。
わたしたちが5月4日まで滞在した南アフリカ共和国の二都市、ケープタウンとヨハネスブルグでのことは次回に回したいと思う。
さて。
今回のわたしたちの南ア旅行の4泊5日の間、我が家のヨウム、ポンは運転手一家のところに預けられた。
4日に我が家に到着して、運転手がすぐにポンを連れてきてくれた。
ああ、ポン!大きくなってー!
(って、たった5日間で大きく変わったわけでもないのに。)
ポンは、大きく体毛を膨らませて喜びを表現した。
我が家のヨウム、”ポン”ちゃん |
夫の事務所のコンゴ人技術者によって我が家に連れて来られたのが一昨年の12月19日だったから、もう1年4ヶ月が過ぎた。
言葉も芸も何にもなし!、なんて思っていたが、見ていると色々な表情をすることに気づく。
今日になって、自分でかん高い声で「Pyon!」と言っているんだか、「Pon!」と言っていることにも気づいた。
それが単なる泣き声なのかもしれない。
親ばかのぬか喜び、なのかもしれない。
でも、確かに「Pyon!」とか、「Pon!」に聞こえる。
なんだ!
ポンちゃん!
自分の名前が言えるようになったんじゃない!
よしよし!
帰宅してからずっと、リビングのサイドテーブルに置いている。
自然に近い自宅ベランダのテーブルに置いておくのがいいのか。
自然から隔離されてしまうけど、わたしたち家族の傍に置くのがいいのか。
悩むところだけど、しばらく、室内で共に暮らしてみよう。
ベランダの鉄の檻は重いし大きいから、初期の頃の、ちょっと小さめのブルーの鳥かごに入れられたままだけど。
昨日も早速、ソプラノリコーダーを出していろいろと日本の歌を演奏して聴かせた。
今日もすぐ近くで聴いてもらった。
リビングの中で演奏すると音響効果抜群で上達したように聴こえて、ちょっと自己感動してしまう。
そうだ、あれだ!
ヨハネスブルグの息子(と勝手に思っている青年)からお土産にいただいた”ブブセラ”を吹いてあげよう!
南アフリカ共和国の国旗の色模様のブブセラ! |
4年前だかに南アフリカ共和国で開催されたサッカー・ワールドカップで一躍知れ渡った、南アのラッパ、”ブブセラ”。
「ぶぅっ!。」
「ぶぅっ!。」
すごいしっかり音が出るけど、連続で吹けない。
南アの文化プンプンの音色のような気がする。
でも。
ポンは、一向に驚かないし、不快な表情もしない。
淡々と、平然としているだけ。
さすが!ポンはアフリカ文化に長けているんだなあ・・って、ポンはアフリカ生まれだし。
ポンを相手にするのは楽しい。
でも、かごから出せないし、長い爪を見ると、引っ掻かれるのが怖いとも思ってしまう。
あーあ、情けない。
到着早々、洗濯機のところと台所の水道水が出なかった。
今日は午後からひどい雷雨(あともうちょっとで雨季も終了!)で、停電になるし、落雷だかそのショックで水ポンプが故障して断水になるし。
しっかりと、キンシャサライフの難しさも復習させてもらった。
キンシャサ在住の外国人マダムたちが口を揃えて言う。
南アフリカ共和国はもはやアフリカではない。
ヨハネスもケープタウンも、気候、食べ物、買い物、病院、すべてが良くて天国だ。
なるほどな。
本当に行ってみて納得した。
天国のようなところに4日間ちょっとだけだったが滞在を楽しんで、すっかりリフレッシュされた。
(いつか再訪できますように。)
さあ、あと残り2ヶ月のキンシャサでの生活をポンと共にしっかりと楽しんでいこう、と思えてくるのだった。
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