ドトール コンゴ・キブ産コーヒー |
今月初め、夫がfacebookの友人からの情報を”シェア”した。
なんと、日本のコーヒーショップのドトールがコンゴ・キヴ(”Kivu”だから、わたしは”キヴ”と明記することに。)産のコーヒーを4月1日から数量限定販売をしている、というものだった。
コンゴ産の、しかもキヴ産のコーヒーが存在し、それがはるばる日本で限定ではあるが発売されている、とは驚きだ。
豊富な天然資源があるばかりに欧米諸国からいじくられ、国境を接するルワンダから移民、難民が流れ込み、つい最近まで戦闘状態が続き(と聞くがこれからもいざこざは続くのだろう。)、現在は難民救済のためにいろいろな国際機関が入り込んで援助が展開されるコンゴ民主共和国東部地域、北キヴ州と南キヴ州。
最近、石油埋蔵が明らかになったキブ湖を隔てて国境を接しているのがルワンダだ。
キヴ湖に沿ったルワンダ側の都市、ギセニに暫定政府が置かれていた時期もあったようだ。
(facebookの投稿に、コンゴ産のコーヒーがルワンダ産コーヒーとして販売されていたと聞く、というのを見つけたが・・。)
ドトールのコンゴ・キブ産コーヒーのパッケージ。キブ湖か? |
パッケージを拡大してみると、色合いの控え目な、ちょっと古めかしい感じの絵が描かれている。
コーヒーが置かれたテーブルの向こうに湖が見えて雪の被った白い?山々が見える。
キヴ湖とゴマの山々だろうか。
キヴ湖から北に見て,手前にゴマ(コンゴ民主共和国)とギセニ(ルワンダ)の市街が広がり、その向こうの右に活火山のニイラゴンゴNyiragonngo山が、そして左にニアムラギラ山が見えるのだそうだ。
ふむ・・。
確かに、右側の山は富士山のような形をしている。
北キヴ州の州都ゴマは,アフリカ大陸東寄りを縦断する大地溝帯の西リフトバレーに位置するとWikipediaで見た。
コンゴ民主共和国の地図を見てみよう。
キンシャサKinshasaはコンゴ南西部に、また、北キブ州の州都ゴマGoma,南キブ州の州都ブカヴBukavuと、その南北2都市の間に広がる湖であるキヴ湖Lake Kivu は北東部に見つかる。
コンゴ民主共和国東部国境に並ぶ4つの湖の上から3番目がキブ湖でその向こうはルワンダ |
もうひとつ、州別に色分けされた地図で見てみよう。
南北のキヴ地方は風光明媚なところで、ゴマGomaは特に気候もよく、野菜産地としても有名なところだと聞く。
(わたしの仏語教師の母親はゴマ出身でキンシャサとゴマを頻繁に往復しているが、気候もいいし、野菜、果物も新鮮で安いのだとうっとりして言う。また、ゴマ中心街にはアフリカ布地の高級ブティックVLISCOも店を構え、他の高級店も軒を連ねているとも言い、長い間戦闘状態だったところとは似ても似つかない説明を受けるのだった。)
国連の世界食糧計画WFPに勤務する友人が最近、ゴマに移動して行った。
1ヶ月ほど前のことだったろうか。
これからがWFPの活躍のときだと言って。
キヴに停戦の状態が訪れたからこそ、キヴ産コーヒーが流通し始めたのか。
夫がキンシャサでもキヴ産コーヒーを買えるのかな、とあちこち探したようだ。
そして、やっと地元のスーパー”jiji”で、こんな2つのコーヒー豆を挽いたものを見つけてきた。
茶色のパッケージのほうは、エカトール州産のもので、包装紙はぼろぼろだけど、2014年11月何日かの賞味期限スタンプが押されている。
”Cafe Delice O.N.C. 添加物無しの粉コーヒー コンゴ民主共和国R.D.Congo”と書かれている。
”O.N.C.”とは、コーヒー公社Office Nationale du Cafe のことらしい。
ずいぶん前にコンゴ民主共和国の国営企業が民営化されたから、このコーヒー公社も現在,民営化されている可能性がある。
Wikipediaに再度目をやると、
「コーヒーは、石油に次いで貿易規模が大きい一次産品であるため、経済上も重要視されている。大体、北回帰線と南回帰線の間(コーヒーベルト)の約70カ国で生産されてる。」
という説明がある。
なるほど。コーヒー生産がそれほど経済上のウェイトを持つものだとは。
石油だ,銅だ、レアメタルだと地下に眠る天然鉱物資源に頼るのもいいけど、食品のコーヒー生産にも確固とした道を作っていってほしいな。
友人が数年前にキンシャサに滞在していたときには、小さな麻袋に入れられて木彫りの小さなマスクが付いたパッケージに入れられたコーヒー粉がキンシャサで売られていて、ちょうど良いお土産になったという話も聞いたことがある。
でも、現在のこんなぼろぼろな紙袋に入ったコーヒーを選ぼうとはユメにも思わない。
夫は小さいほうのCafe CARIOCAのほうを試してみていたが、胃がやられるほど酸味が強いと言っていた。
コンゴ民主共和国の11州 東部の北キヴ州都ゴマGomaと、南キヴ州都ブカヴBukavuの間の南北にキヴ湖が広がる |
南北のキヴ地方は風光明媚なところで、ゴマGomaは特に気候もよく、野菜産地としても有名なところだと聞く。
(わたしの仏語教師の母親はゴマ出身でキンシャサとゴマを頻繁に往復しているが、気候もいいし、野菜、果物も新鮮で安いのだとうっとりして言う。また、ゴマ中心街にはアフリカ布地の高級ブティックVLISCOも店を構え、他の高級店も軒を連ねているとも言い、長い間戦闘状態だったところとは似ても似つかない説明を受けるのだった。)
国連の世界食糧計画WFPに勤務する友人が最近、ゴマに移動して行った。
1ヶ月ほど前のことだったろうか。
これからがWFPの活躍のときだと言って。
キヴに停戦の状態が訪れたからこそ、キヴ産コーヒーが流通し始めたのか。
夫がキンシャサでもキヴ産コーヒーを買えるのかな、とあちこち探したようだ。
そして、やっと地元のスーパー”jiji”で、こんな2つのコーヒー豆を挽いたものを見つけてきた。
茶色のパッケージのほうは、エカトール州産のもので、包装紙はぼろぼろだけど、2014年11月何日かの賞味期限スタンプが押されている。
”Cafe Delice O.N.C. 添加物無しの粉コーヒー コンゴ民主共和国R.D.Congo”と書かれている。
”O.N.C.”とは、コーヒー公社Office Nationale du Cafe のことらしい。
ずいぶん前にコンゴ民主共和国の国営企業が民営化されたから、このコーヒー公社も現在,民営化されている可能性がある。
Wikipediaに再度目をやると、
「コーヒーは、石油に次いで貿易規模が大きい一次産品であるため、経済上も重要視されている。大体、北回帰線と南回帰線の間(コーヒーベルト)の約70カ国で生産されてる。」
という説明がある。
なるほど。コーヒー生産がそれほど経済上のウェイトを持つものだとは。
石油だ,銅だ、レアメタルだと地下に眠る天然鉱物資源に頼るのもいいけど、食品のコーヒー生産にも確固とした道を作っていってほしいな。
友人が数年前にキンシャサに滞在していたときには、小さな麻袋に入れられて木彫りの小さなマスクが付いたパッケージに入れられたコーヒー粉がキンシャサで売られていて、ちょうど良いお土産になったという話も聞いたことがある。
でも、現在のこんなぼろぼろな紙袋に入ったコーヒーを選ぼうとはユメにも思わない。
夫は小さいほうのCafe CARIOCAのほうを試してみていたが、胃がやられるほど酸味が強いと言っていた。
夫がキンシャサ市内で見つけてきたコンゴ産コーヒー |
ということで、夫は遂にキンシャサ市内でコンゴ・キヴ産のコーヒーを見つけられなかった。
日本でコンゴ・キヴ産コーヒーが飲めて、現地キンシャサで飲めないとは不思議な話だ。
facebookからドトールのコンゴ・キヴ産コーヒーの情報が広まり、キンシャサ関係の日本人たちが続々と試飲して書き込みをしている。評判も上々のようだ。
ドトールがこのコンゴ・キヴ産コーヒーを企画するにいたった経緯をぜひとも知りたいなあ。パッケージの絵もどんな人が描いたのだろう、と想像はどんどん膨らんでいく。
桃のような甘い香り、オレンジのようなさわやかな酸味、黒糖のようなミネラル感を感じる甘さ。砂糖を入れるとハチミツのような優しい甘さも引き立ちます。
返信削除【パッケージ】 キブ湖のほとりから雄大なニイラゴンゴ火山と朝日を眺め、コーヒーを楽しむ。そんな優雅なひとときをイラストで表現しました。側面には先住民であるクバ王国ショワ族の布(草ビロード)をレイアウトしています。
そうです。
ひろさんの分も買って置きますねぇ~帰国するのが少し楽しみになりますかね?
へええ~、パッケージ側面にクバ族の草ビロードが印刷されてるんだ~。なかなかやるなあ。どんな人が商品企画に携わったんだろ。興味津々!
返信削除チカさん、買い置きサンキュ!