2017年2月20日月曜日

キンシャサ便りふたたび21 キンシャサのコーラスグループ ”KINPHONIK”

先週2月17日夜、キンシャサの美術展示場、Texaf- Bilemboで、”KINPHONIK”のコンサートが催された。





”KINPHONIK”は、Francy BAMBAさんをリーダーとする16人(かれらのfacebook上では14人と紹介されているが?)の混声コーラスグループだ。2,3人ほど欧米人のメンバーがいたが、おそらく、キンシャサで活動する、コンゴ人のグループだと思われる。

キンシャサ情報通の日本人の友人から、KINPHONIKコンサートを勧められて夫と行ったのだった。大人一人20米ドル、子ども料金もあり、15~10歳一人10米ドル、10歳未満無料。小さな子まで入場できるのも家族一緒に楽しめてうれしい企画だった。
そして、かれらの歌声にのめり込んだ3時間だった。

昨年は、PULLMAN Hotelで開かれ、いろんなジャンルの歌が披露されて客席で踊る人もいたと聞くが、今年は、題して、
「WOLFGANG QUI ?」・・・・・ウォルフガングってだれ?




もちろん、 ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトのこと。
これが、今回のKINPHONIKコンサートのポスターだ。

ということで、2部構成のコンサートでは、モーツァルトの曲を中心に20曲が披露された。
ソプラノ3人、アルト5人、テノール5人、バス3人の混声グループ。
低音がなんとも魅力的なグループだ。
電子ピアノとシンセサイザーだけの伴奏。
最初は、スポンサーのひとつ、飲料会社BRACONGOのビール銘柄のTEMBOの布地を使ってのコスチュームで幕が上がった。
そして、男性は黒の革ジャン、女性は色鮮やかなショートジャケットに身を包んだパンツスタイルでカジュアルで軽快な雰囲気のステージになった。
そして、最後は、アフリカ布地を使ったゴージャスなステージ衣装に替えて現れた。





圧巻の歌唱力、演技力。
そして、衣装も鮮やかで、視覚でも観客を楽しませてくれた。

場所は、以前、アフリカ布地の工場だった建物をそのまま美術展示場として使う(だからこそ)ちょっとオシャレな空間、Bilembo。
広い空間に200人は優に超える観客が集まり、ビールを片手に、小さい子どもたちもOKで、15分間の休憩では、客席後ろにスナックも並んで、すばらしいコンサートを堪能した。

かれらのステージを観て、2013年だったかに日本でも公開されたドイツ制作の映画、”Kinshasa Symphony”を思い出した。
キンシャサのカトリック系教会”Kinbanguiste”に付属したコンゴで唯一のオーケストラの団員の日常を扱ったドキュメンタリー映画だった。
クラシックの楽器を入手することもままならないコンゴで、バイオリン数丁から始めたオーケストラだ。指導者も大変だったことだろう。そのオーケストラには、合唱団も存在していた。オーケストラ活動だけでは生活できない団員たちは、それぞれに仕事を持っていた。
キンシャサの街の中で仕事を持ちながら、練習に集まってくる団員たちを描くとても良い映画だった。
かれらが映画の中で言っていた。
音楽(歌)があれば、生活上の困難も忘れられる。病気で熱があっても吹っ飛んでしまう、と。
コンゴの音楽と言えば、リンガラミュージックしか頭に浮かばなかったが、ここでもクラシック音楽が育っているのだと感動した。

”KINPHONIK”のfacebookを見つけた。
非営利団体、ということは、プロではないということだ。
今回のコンサートでは、銀行やホテルなど7社のスポンサーがついていた。

”Kinphonik”で検索してみて。動画も観られるはず。
本当にすばらしいコーラスをありがとう!

0 件のコメント:

コメントを投稿