2017年1月18日水曜日

キンシャサ便りふたたび15 Irokoの木で作ったテーブル


Irokoの木で作ったサイドテーブル


  この~木♪ なんの木?

  Irokoの木~♪

昨年11月に、”La Fleur Noire(Chez Fernanda)”さんのところでみつけた、Iroko の木の丸太。
勝手に「わたし~寛子の木」と思い込んでいる。

それを数センチの厚さに切ってもらった。

Iroko の木の丸太を数センチにカットされた素の状態

そして、Fernandaさんやしょうこさんにあれやこれや相談に乗ってもらい、出来上がったのが冒頭の写真、Irokoの木のサイドテーブルだ。
脚は、悩みに悩んで試行錯誤の挙句に鉄製の丸いもの4本にした。
Irokoの木だけで重いのに、さらに鉄製の脚にしたものだから、しかも、せっかくだからと2枚のIrokoの木ともテーブルにしてもらったものだから、重いことこの上ない。
またまた、夫婦げんかの種ができてしまった。
さあ、帰国の時にどうやって運ぶのか。
取りあえずは、脚に木の板を取り付けて固定することは止めておいた。

そして。
昨年の降ってわいたような日本帰国のお陰で(しかもラッキーなことに、キンシャサの日本の友人から大きくて頑丈な段ボール箱を譲り受けることができた!)、なんと、このIrokoの木で作ったテーブルを2つ、赤羽の我が家に運び入れることができた。
幾重にもラッキーが重なったことは感謝、感謝だ。
やっぱり、「寛子」と”Iroko”は、『縁』があったんだ~、なんて。

ともあれ。
無事に赤羽自宅にIrokoの木がはるばるアフリカから到着して、なんと幸せなことだろう!!!


もうひとつ、Irokoの木の話題を。
昨年、キンシャサに来てから、わたしの友人からとても貴重なアフリカの児童文学の資料が届いた。わたしには興味津々の内容だった。

その中に、「インコとイロコと狩人(La perruche, l' iroko, et le chasseur)」という、アフリカ、ベナンの国の伝承物語を絵本にしたものが紹介されていた!
ベナンには、しっかり志を持った作家、編集者が存在し、祖国の言葉ではなくフランス語ではあるが、かれらの身近なもの、伝承物語を題材にして、祖国の子どもたちのために活動を続けている出版社があると知り、とても感動した。
話は逸れてしまうが、そういえば、祖国に学校を作ろうと活動を続けているベナン出身のタレントがいたなあ、なんて思い出した。ゾマホンさん?

話を元に戻そう。
その中の一冊に、”Iroko”の木も登場する、昔から言い伝えられてきた物語が絵本になっていると知ったとき、わたしは、すぐに、キンシャサでいちばん大きな書店に出かけて行った。

ベナンという、同じアフリカ大陸でも違う国ではあるけど、同じフランス語圏だもの、と一縷の望みを持って出かけたが、その出版社の本はどれも取り扱っていない、ということだった。
わたしは数冊の絵本の題名を書き出して持って行ったが、一応は探してくれたものの、やはり見つからなかった。
ちなみに、Irokoの木が登場するアフリカの本はあるか、とも訊いてみたが、無駄だった。
コンゴ民主共和国で出版されている子ども向けの本として紹介されたのはたった2冊。漫画のような、しかも1冊は戦争の話だった。

「La Perruche, L'Iroko et Le Chasseur」。
2006年にベナンの児童書専門の出版社から出ていると記されている。
この物語はベナンの伝承物語の再話で、その中で、”Iroko”の木は、『崇拝される巨樹として登場する』のだそうだ。また、注釈として、『irokoの学名は、”chlorophora excelse”で、熱帯アフリカ特産のクワ科の大木である(堀田 他 1991)』と加えられていた。
挿絵も発色の美しい魅力的な絵本だ。

さて。Irokoの木。
一枚の重さは、幼稚園児くらいの重さはある。15キロくらいかな。
びっくりするほどずっしり重い!!!
年輪の幅は3ミリ~5ミリ弱。
少しずつ少しずつ育っていくから、中身もぎっしり堅いのだろう。
テーブルに仕立てたIrokoの板の半径が25センチとすると・・・・・。
なんと、樹齢は70~80年と考えられる。

ごめんね。
わたしのエゴのために、コンゴの密林で育ったIrokoの大木は伐採され、故郷から遠くはなれた東京まで連れて行かれたんだね。
一生、大切にするからね。

2 件のコメント:

  1. 楽しく読ませてもらいました。実は私にもキンシャサで似たような経験があります。約40年前赴任当時、局長宅の天井照明(シャンデリアと言えば大げさですが)の製作を依頼され、設計図を照明器具製作所に持ち込んでルウェンゲの木で作ってもらいました。かなり立派なものができたのですが、重すぎて日本にはお持ち帰りにはならなかったようです。木っていいですね。YUZ

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  2. うれしいコメントをありがとうございます。
    40年前のウェンゲの木で作られた天井照明は、今もプロジェクトの部屋のどこかで照らし続けているのでしょうか。世界三大熱帯雨林の一つであるこの国一帯には、素晴らしい木が豊かに密生していると聞きます。地域の人々と密接に関わりあって共生しているのでしょう。そこから生まれてくる口承文学にも惹かれます。
    本当に。木っていいですね。

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