今回も東京から更新します。
もう何年前になるのかな。サプールSapeurという言葉でコンゴの男性たちのオシャレっぷりがNHKテレビで紹介されて反響を呼んだのは。
カラフルな背広を着てゴミ箱をひっくり返したような街を闊歩する男性軍団。
コンゴと言っても、登場する舞台はブラザビルのほうのコンゴでした。
友人の奥村恵子さんは、本当にオシャレなサプールはキンシャサのほうよと力説していましたっけ。キンシャサ・サプールのほうが黒っぽい色使いで、斬新なスタイル。より自由な発想でオシャレを楽しむという姿勢で、ノーマルな背広姿の男性たちはいなかったように記憶しています。
日々の食費にも事欠くような暮らしの中で、着道楽の極みのような男性たち。
めちゃくちゃ、かぶいていました。
変なものにお金を使われるより服に浪費されるほうがマシよ~なんて、おおらかに容認していたかれらの奥さんたちは、アフリカンプリントの質素でクタクタな巻きスカートを着ていましたっけ。
この画像は、インターネットで見つけたものですが、こんな派手派手なカラフルな背広に身を包んで歩くムッシュにキンシャサの街の真ん中で遭遇したことがありました。
その時、写真を撮ってもいいですかと声をかけると、いいよ、どうぞ~とポーズを取って、お金を要求することもなく颯爽と歩き去ったムッシュ。
それもそのはず!サプールたちは、”世界一お洒落で平和を愛するジェントルマン”と言われているのでした。
でも、アフリカの女性たちはマーケットマミーと言われるように、子育てをしながら市場で野菜やそこで作った料理を売って、一家を支える大黒柱。
オシャレなんてしてられない、生活力たくましいオバチャンたちなのでした。
こんなオバチャンが道端で野菜を売って一日を終えて家路に着く途中、我が家のドアをたたいていました。
2013年5月にキンシャサの我が家アパートの玄関ドア前で撮った写真です。あれ。このときはちょっとおめかしをしていました。毎朝、野菜を仕入れて、アヴェニュー・コトゥの屋台で野菜を売って、家に帰ってから売れ残りの野菜で夕飯の支度をして・・・という生活で、家族が皆健康でいてくれる。そんな幸せがあるかい!、と豪快に笑うオバチャンでした。
コンゴ民主共和国では、エボラ出血熱やマラリアの恐怖にさらされ、挙句にコロナウィルスに見舞われて、経済活動にも大きな影を落としているだろうけど、皆、元気にしているかなあ。
どんな苦難の中でも、笑い飛ばしてたくましく生きていると信じます。
この前、NHK「世界は欲しいものであふれている」の番組で2週にわたって、ロンドンで日本の着物が注目されていることが紹介されていました。
自由な発想で、世界から集まる人々が、着物を楽しんでいる姿にびっくりし、開眼させられました!
たとえば、こんな!
帯はヘビメタな革ベルトを締め、なんと頭にはアフリカ女性のシンボルと言える共布のターバンを巻いている!
番組の終わりで、ナビゲーターのJUJUさんが、いちばん着てみたい着物はアフリカ女性のスタイルだーって言っていました。
アフリカに生きる一般の既婚女性たちには、日々の中でなかなかこんな余裕は生まれないだろうけど、キンシャサのオフィスレディや女子大生たちは、確かにオシャレを楽しんでいたことをはっきり思い出します。
かれらの日々の暮らしがずーっと守られますように。
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