2014年11月11日火曜日

こぼれ話8 : ウェンゲの芽 成長記録

スイカの種の巨大版のようなウェンゲの木の種

マメ科の植物で、大きな木に藤の花のような紫の花を毎年10月初めに満開にして楽しませてくれたウェンゲの木。フランス語では、ポワ・ノワール、黒い木。家具や木工制作に使われる高品質の木材。

2013.10.8.ゴルフ場 満開のウェンゲの木

今年の10月の満開のウェンゲは見られないのだなと寂しく思いながらの8月の帰国だった。
その時に、ひそかに持って帰ったウェンゲの種。

そのウェンゲの種を9月に入って、赤羽のわが家のベランダの植木鉢に植えた。
4粒植えて、2粒から芽が出た。

10月下旬ころからは、夜はリビングに入れて、気温の低下に気を付けるようにしている。
お日様ぽかぽかの陽気のいい日は、たっぷりお日様に当てて、アフリカを思い出してもらっている。

そして、ここまで大きくなった。

発芽して成長するウェンゲ

大きいほうで、丈7センチほどになった。
このまま、どんどん大きくなりますように。

子供向けの植物生育の指南絵本、「リネアの庭」に、アボカドの種を植えて育てることを指導する箇所がある。そこでは、ある程度まで成長したら、思い切って幹をスパッと切る!、それがうまく生育させるポイントだ、と書いていたことを思い出す。
この、ウェンゲも同じ南国の植物だし、ある時期が来たら、やっぱり幹をスパッと切るべきなのだろうか。
リネアには経験豊富な庭師のおじいさんが指導者にいたからなあ、と羨ましがったりしている・・。
試行錯誤で、とにかく今の目標は、”越冬”!!!

アフリカの植物の1年のサークルはおもしろい。
低木、高木いろいろの樹木の花がほとんど(可憐な草花というのをまず見かけなかった)で、マメ科の植物が多い。これは、中央アフリカ共和国のバンギで、コンゴ民共和国のキンシャサで感じたことだ。
それらの樹木の花たちは、だいたい雨季(9月中旬~翌6月中旬)が始まって1か月ほど経った10月初めに満開となり、11月半ばには実を結ぶ。(中央アフリカのバンギは北半球だったからか、満開時期は4月だった。)

ウェンゲの木はマメ科だから、閉花後、30センチほどの鞘がぶらんぶらんと大量に垂れ下がる。
雨季の間中、緑色の鞘の中で実が数か月かけてゆっくり、本当にゆっくーり成熟し続ける。
翌年、6月に入って乾季になると、これまたゆっくり乾燥し始めて茶色に変色していく。
3カ月ほどして、しっかり乾燥していくと鞘が割れて、実が地面に落ちていく。
それが、8月末から9月あたり。
だから、冒頭の写真の種は前年開花した後の実だ。
ということは、10月初めに満開になった樹木の下には、前年実を結んだ種が落ちているのだ。
上を見上げると満開の花が咲き、地面には前年の花からの種が落ちている。
ゆっくりゆっくりのペースで1年が回っているのだなあと実感する。

10月初めには、東京から、満開になったウェンゲの大木を想い、それから1カ月ほど経つと木の下に紫色の絨毯が敷き詰められたように広がる光景を想像して楽しんだ。

我が家の植木鉢のウェンゲの幼木も、いつか、いつか、あんな紫の美しい花を咲かせ、大空に枝を伸ばしていってほしいな。

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